研究実績の概要 |
研究は二つの方向性を持たせて進めた。内容は、 1)外傷・敗血症における易血栓性(DIC)の遺伝子多型の国際比較研究、および 2)1)の研究課題に深く関係する外傷・敗血症における生体反応とDICに関連する臓器不全の発症機序に関する研究である。 1)研究代表者が2014年5月に約10日間に渡りバングラデシュ国に滞在し、複数の当地研究機関を訪問して研究概要に関して講演し機関代表者と今後の方策を協議した。訪問した機関は、1)National Institute Traumtology and Orthopedics, 2) BIRDEM General Hospital, 3) Ibrahim Medical College, 4) Bogra Universityである。その結果ボグラ(Bogra)大学と共同研究を行う事が可能となり重症外傷および重症敗血症・敗血症ショック症例の検体収集を開始した。 2)遺伝子多型と内容が多少異なるため改めて北海道大学病院(遺伝子関連と倫理委員会が異なる)と筑波大学倫理委員会承諾を得る必要があり申請したが、筑波大学の申請・承認が遅れ2015初頭に承認が得られた。両大学の承認を受けて外傷・敗血症症例検体を使用してDAMPs(ヒストンH3, H4)、補体 (C3a, C5a)、活性化プロテインCの測定を速やかに開始した。この結果の一部を、NATA 16th Annual Symposium (Prague 2015/4), 18th International Congress of Danubian League against Thrombosis and Hemorrhagic Disorders (Sarajevo 2015/5), ISTH 2015 Congress (Toronto 2015/6)において発表予定である。
|