研究課題/領域番号 |
25293372
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野田 健司 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (00290908)
|
研究分担者 |
天野 敦雄 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50193024)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 歯周病 |
研究実績の概要 |
歯周病菌Porphyromonas gingivalisは嫌気性細菌であるが、デンタルプラークや歯周ポケットにより口腔内の好気的環境から物理的に遮蔽されることで常在化する。しかしながら、どのようにして、このような常在状態から歯周病の発症へと至るのか、その契機となる要素については多くが不明のままである。近年、実はこれらに加えて歯肉上皮細胞の内部にもP. gingivalisが検出されることが明らかとなった。本研究は、これら細胞内P. gingivalis、そしてその存在の鍵を握るのではないかと予想されるオートファジーが常在化から発症への契機となる可能性を詳らかにし、歯周病制圧への方策となる知的基盤を確立する。 P. gingivalisは、本来宿主上皮細胞が物質の取り込みに利用する過程であるエンドサイトーシスを乗っ取ることで細胞内へと侵入する。同様な乗っ取りを行う赤痢菌等の高病原性の細菌の場合、侵入後引き続きエフェクター蛋白質を宿主内に注入するなどで宿主エンドサイトーシス過程を積極的に改変しすることで病原性を発揮し、またそれらに関して莫大な研究の蓄積がある。一方P. gingivalisの細胞内侵入後の運命の研究は端緒についたばかりである。最新の報告によると、侵入したP. gingivalisのうち一部はリソソーム(エンドサイトーシスの終着点であり多数の分解酵素を含む細胞内小器官)に受動的に送られ分解される。また一部はエンドサイトーシスからの分岐経路(リサイクリングエンドソーム)を経て再び細胞外へ脱出する可能性が示されている。 本研究ではエンドサイトーシスの破綻がPG感染へどのように影響を与えるかを解析した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
チェディアック東シンドロームの責任遺伝子のノックアウトを計画しているが、進行が遅滞しているため、ノックダウンへと切り替えたため
|
今後の研究の推進方策 |
チェディアック東シンドロームの責任遺伝子のノックダウンを行い、その影響を調べる
|
次年度使用額が生じた理由 |
チャディアック東症候群原因遺伝子のノックアウトに遅れが生じたため
|
次年度使用額の使用計画 |
チャディアック東症候群原因遺伝子のノックダウン成功後、アッセイ用キットを購入する
|