研究課題/領域番号 |
25293391
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
瑞森 崇弘 大阪大学, 歯学部附属病院, 講師 (10200023)
|
研究分担者 |
矢谷 博文 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (80174530)
小林 靖宜 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (50448114)
稲野 眞治 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (00572835)
角谷 誠和 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (50573185)
加藤 隆史 大阪大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (50367520)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
|
キーワード | 医療・福祉 / 睡眠 / 歯ぎしり / 歯学 / 睡眠時ブラキシズム |
研究概要 |
本研究の目的である電極等の貼付を行わずにブラキシズム発生前にこれを予知し,抑制する体外設置式の睡眠時ブラキシズム発現前抑制システムの臨床的に応用可能な実用的プロトタイプ製作と,さらに最終的に製品としての仕様の整った製品的プロトタイプの開発について,本年度は臨床的に応用可能な実用的プロトタイプの製作を行った. まず,心電計に代るセンサを検討し,感圧センサ内蔵マットから得られた微弱な体表振動から心拍変動が可能かどうかを検証した.心拍変動が検出できることが確認できたため,感圧センサを用いた睡眠時ブラキシズム抑制システムの試作製品を開発した. 本システムはハードウェアとして感圧センサ内蔵マット,センサ信号処理回路,刺激装置駆動用ノート型PC,光刺激装置からなり,ブラキシズム予測アルゴリズムと刺激制御ソフトウェアを含んでいる. 9名の被験者で20夜の睡眠時データを採得し,うち7名10夜についてはシステムの精度検証のため睡眠ポリグラフ検査を同時に実施した.さらにデータを蓄積し,体動やいびき等,他の身体活動によるブラキシズム発現の検出精度と抑制刺激の最適化について検討していく予定である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の目的とした臨床的に応用可能な実用的プロトタイプを開発することができ,睡眠ポリグラフ検査を同時に行いながらシステムの検証を進めている.実施計画にそって進行している.
|
今後の研究の推進方策 |
本年度に開発したプロトタイプをさらに改良し,装置の簡易化と取り扱いの簡便化を図った製品的プロトタイプの開発を行う. 平成20~22年度基盤研究(C)で製作した実験的プロトタイプは,以下の必要条件を満たすようにシステムを製作した.①身体に装着する装置が睡眠の妨げとならない,②参加者が自宅で簡単に装着できる,③咬合圧や歯ぎしり音が発生する前にブラキシズム発生を予測できる,④発生予測時にブラキシズムを抑制できる,⑤抑制手段が睡眠の妨げとならない. これらの条件をみたすようにしながら,睡眠時ブラキシズムの抑制刺激を発生するタイミングを制御するトリガーソフトウェアの改良により,トリガー閾値を被験者ごとに設定した一定の値ではなく睡眠中の心拍を常に監視しながらリアルタイムでトリガー閾値を決定できるようにする. 抑制刺激は振動,音,温度,光等,様々な種類と強度を施行する予定である.
|
次年度の研究費の使用計画 |
本年度は刺激装置を一つだけにしたため,未使用金8,900円が生じた. 種々の刺激装置を作製する際の費用の一部として使用する予定である.
|