研究課題/領域番号 |
25293396
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
築山 能大 九州大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (10236870)
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研究分担者 |
古谷野 潔 九州大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (50195872)
桑鶴 利香 九州大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (20325567)
郡 英寛 九州大学, 大学病院, 医員 (70589621) [辞退]
木原 優文 九州大学, 大学病院, 助教 (40419536)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 歯学 / 臨床 / 歯科補綴学 / 認知行動療法 / 治療成績 |
研究実績の概要 |
本研究は、欠損補綴治療を行う患者を対象に認知行動療法に関するランダム化比較試験(RCT)を行い、欠損補綴治療患者に対する認知行動療法の効果を科学的に評価することを主要目的とし、さらに、患者の認知や行動に関わる因子の程度を明らかにすることを目的とする。平成26年度は、被験者説明用資料、臨床診察の手順、咀嚼機能の検査[咬合接触、咀嚼支障度・満足度など]の評価法、日中の噛みしめ・上下顎歯の接触の調査アンケート、睡眠時ブラキシズムの記録方法、および認知行動療法の内容について改良を加え、追加の予備研究を行った。特に、認知行動療法の改編に際しては、近年社会的にも注目度の高い日中かみしめ習癖に着目し、その是正に重点を置いた内容とした。改訂したプロトコールを用いて、欠損補綴治療を行う被験者18名を対象に、臨床診察[医療面接、口腔内診察、顎機能障害の検査、ブラキシズムの臨床診断など]をもとにスクリーニングを行い、その結果11名の被験者が選択基準に適合したため、治療介入群(認知行動療法実施群)と非介入群(認知行動療法非実施群)とに無作為割付した。その後、咀嚼機能の検査[咬合接触、咀嚼支障度・満足度など]、口腔関連QoL[OHIP日本語版]、社会心理学的因子の測定[心理テスト(GHQ60健康調査票、POMS短縮版)]、日中の噛みしめ・上下顎歯の接触の調査、睡眠時ブラキシズム,睡眠状態の記録を行った。次に、欠損補綴治療前に治療介入群には認知行動療法を実施した。欠損補綴治療完了の3か月後に上記と同様の調査(診察、検査)を行った。得られたデータはデータ解析用コンピュータに入力した。本研究はランダム化比較試験であるため、一定数の被験者が揃ってからエンドポイントの解析を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は、被験者説明用資料、臨床診察の手順、咀嚼機能の検査[咬合接触、咀嚼支障度・満足度など]の評価法、日中の噛みしめ・上下顎歯の接触の調査アンケート、睡眠時ブラキシズムの記録方法、および認知行動療法の内容について改良を加え、追加の予備研究を行った。特に、認知行動療法の改編に際しては、近年社会的にも注目度の高い日中かみしめ習癖に着目し、その是正に重点を置いた内容とした。そのため、被験者の収集に遅れが生じた。
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今後の研究の推進方策 |
適格条件に適合する被験者の収集に努め、被験者の同意を得るための説明を懇切丁寧に行うことで被験者の増加を図る。介入手技(認知行動療法)については、被験者間でばらつかないように留意する。データ収集に際しては、データの欠落が生じないよう最大限の注意をはらう。口腔内の状態、睡眠時ブラキシズム測定ほかの生体現象の測定に際しては、測定精度の維持、およびデータ解析方法の改良を図る。
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次年度使用額が生じた理由 |
購入予定物品の購入手続きにやや時間を要し、年度末をまたぐことがわかったため、平成27年度早期に補助金が使用可能な時期を待って購入することとした。ただし、研究全体の遂行には影響はない。
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次年度使用額の使用計画 |
当該物品の購入手続きを進めており、平成27年度早期に納品される見込みである。これにより研究全体の進行には支障を来さず、より高度な研究が遂行できる。
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