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2013 年度 実績報告書

流体音響解析を応用した各構音運動の音源解明と口蓋裂言語の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 25293410
研究種目

基盤研究(B)

研究機関山口大学

研究代表者

三島 克章  山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60304317)

研究分担者 中野 旬之  九州大学, 大学病院, 医員 (60511730)
梅田 浩嗣  山口大学, 医学部附属病院, 診療助教 (90610618)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワード流体音響解析 / 声道モデル / 口蓋裂 / 構音運動 / 鼻咽腔運動
研究概要

本研究では、立体内視鏡を用いて得られる鼻咽腔の4 次元情報と、CT/MRから構築される3 次元画像を同一座標上で統合させて運動情報を持った声道モデルを完成させ、さらに、このモデルに対して流体音響解析を応用することにより、産出される音声の構音点における音源発生メカニズムを明らかにすることを目的とする。
平成25年度は、流体音響解析が実施できる声道モデルの作成手法を完成させることを目標として取り組んだ。まず、今年度購入したサーフェイスモデル作成プログラム(Amira)を用いて、CTのDICOMデータから、声道モデル作成に必要な領域の3 次元データを構築した。次に、VRML形式で出力される立体内視鏡から作成した距離画像をサーフェイスモデル作成プログラムにインポートするインターフェースを開発した。これにより、CTデータと内視鏡データを同一座標系で扱える準備が完了した。しかしながら、平成25年度には同一被験者のCTデータと内視鏡データの両方を揃えることができていないため、両者の位置合わせの手法の確立には至っていない。現在、IRBの承認申請を進めており、IRBの承認後直ちに被検者からCTデータと内視鏡データを取得する予定にしている。一方で、鼻咽腔運動の特徴を定量化する手法の一つとして、軟口蓋の相同モデルを作成し、この相同モデルに対して主成分分析を応用することにより運動の特徴を定量的に捉える手法を考案し、内視鏡データへの適応が可能となった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

倫理委員会への承認申請が若干遅れているため、実際の被験者のデータ取得ができていないが、一方で、内視鏡データに対する相同モデル化、主成分分析等の定量解析の手法を開発することができた。

今後の研究の推進方策

早急に倫理委員会への承認申請を進め、承認を得次第早急に、実際の被験者のCTと内視鏡のデータを取得し、両データを同一座標上で位置合わせができるように進めていく予定である。

次年度の研究費の使用計画

今年度作成できた声道モデルに対して適応可能な流体解析および音響解析のソフトウエアの選定が予定通りに進まなかったため、流体解析および音響解析のソフトウエアと、これに声道モデルを適応させる際のインターフェースやパラメータ設定部分のプログラム開発が遅れたため、次年度使用額が生じた。
適応可能な流体解析および音響解析のソフトウエアを調査し、早急に選定を行う。これが決まれば、声道モデルを適応させる際のインターフェースやパラメータ設定部分のプログラムを順次開発する計画であり、これらの費用に使用する。

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] Three-dimensional intra-rater and inter-rater reliability during a posed smile using a videobased motion analyzing system2014

    • 著者名/発表者名
      Mishima K., Umeda H., Nakano A., Shiraishi R., Hori S., Ueyama Y.
    • 雑誌名

      J Cranio-Maxillofac Surg

      巻: 42 ページ: 428-431

    • DOI

      10.1016/j.jcms.2013.05.035

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Range image of the velopharynx produced using a 3D endoscope with pattern projection2013

    • 著者名/発表者名
      Mishima K., Nakano A., Shiraishi R., Ueyama Y.
    • 雑誌名

      Laryngoscope

      巻: 123 ページ: e122-e126

    • DOI

      10.1002/lary.24253

    • 査読あり
  • [学会発表] シスプラチンを含む化学療法を受ける口腔扁平上皮癌に対するアプレピタント、ホスアプレピタントメグルミンの制吐効果の比較検討

    • 著者名/発表者名
      中村健吾、原田耕志、堀永大樹、真野隆充、三島克章、上山吉哉
    • 学会等名
      第42回日本口腔外科学会中国四国支部学術集会
    • 発表場所
      隠岐(隠岐島文化会館)
  • [学会発表] 睡眠時無呼吸症候群の治療に対して用いられる口腔内装置の作用機序について

    • 著者名/発表者名
      松村真由美、三島克章、中野旬之、菅北斗、上山吉哉
    • 学会等名
      第67回日本口腔科学会総会
    • 発表場所
      栃木(栃木県総合文化センター)
  • [学会発表] 数値流体力学を用いた口腔内装置の作用機序についての検討

    • 著者名/発表者名
      菅北斗、三島克章、中野旬之、松村真由美、上山吉哉
    • 学会等名
      第67回日本口腔科学会総会
    • 発表場所
      栃木(栃木県総合文化センター)
  • [学会発表] 立体内視鏡を用いた鼻咽腔三次元データ構築システムの開発

    • 著者名/発表者名
      三島克章、中野明日香、白石瑠里子、堀さやか、梅田浩嗣、上山吉哉
    • 学会等名
      第58回日本口腔外科学会総会
    • 発表場所
      福岡(福岡国際会議場)
  • [学会発表] 立体内視鏡を用いた鼻咽腔運動の定量解析法の開発-鼻咽腔距離画像の精度と信頼性-

    • 著者名/発表者名
      中野明日香、三島克章、白石瑠里子、堀さやか、梅田浩嗣、上山吉哉
    • 学会等名
      第58回日本口腔外科学会総会
    • 発表場所
      福岡(マリンメッセ福岡)
  • [学会発表] 超高齢者の口腔癌症例における臨床的検討

    • 著者名/発表者名
      内田堅一郎、真野隆充、弘中雅史、堀永大樹、原田耕志、三島克章、上山吉哉
    • 学会等名
      第58回日本口腔外科学会総会
    • 発表場所
      福岡(福岡国際会議場)
  • [図書] Cleft Lip and Palate: Etiology, Surgery & Repair and Sociopsychological Consequences. In: Effects of Presurgical Infant Orthopedics in Patients with Cleft Lip and Palate: A Review2014

    • 著者名/発表者名
      Mishima K.
    • 総ページ数
      17
    • 出版者
      Nova Science Publishers
  • [図書] 今日の治療指針「口腔金属アレルギー」2014

    • 著者名/発表者名
      三島克章
    • 総ページ数
      1
    • 出版者
      医学書院

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公開日: 2015-05-28  

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