研究課題/領域番号 |
25293437
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
松谷 美和子 聖路加国際大学, 看護学部, 教授 (60103587)
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研究分担者 |
本城 由美 (佐居由美) 聖路加国際大学, 看護学部, 准教授 (10297070)
平林 優子 信州大学, 医学部, 教授 (50228813)
三浦 友理子 聖路加国際大学, 看護学部, 助教 (70709493)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 看護教育学 / 看護実践能力 / コミュニケーション力 |
研究実績の概要 |
看護学生の看護実践能力開発のためのアクティブラーニング・プログラム開発をめざし、看護学教育において実施されている、あるいは、効果的であると考えられるアクティブラーニングの方法を調査・整理し、看護実践能力開発のための学習方法を提示することを目的として、専門家へのコンサルテーションを実施した。今年度は、コミュニケーション力の開発、および、アセスメント力の開発のための授業デザインの提案を目標とした。 その結果、次の知見が得られた。 1.実践能力の開発のためには、テキストに頼る教育方法ではなく、実践に根ざした事例をもとにした学習を展開するべきであり、学生が主体的に学べる授業をデザインすることが重要である。 2.看護師に必要な臨床判断力の開発には、コミュニケーション力が不可欠であるが、コミュニケーション能力の開発には、コミュニケーション能力そのものを開発するという考え方での授業デザインではなく、臨床判断のためのアセスメントに必要な情報をどのような対話から得るかということを考えることが重要であり、そこから患者との対話の必要性が認識され、おのずと患者との意思疎通が生じている状況が本来のありようである。その根底にあるのは、Knowing Patientということであり、「ingで患者を知っていく」という考え方が重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成27年度の研究目標であるコミュニケーション力の開発、および、アセスメント力の開発のための授業デザインの提案のための重要な知見を得ることができたが、それを公表するまでには至らなかった。今後は、これらの結果を発表していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、予定の計画を修正し、看護実践にもとづく事例やシナリオの教材を用いた学生主体の授業デザインを提案する。その基本となるCompetency-based educationおよびCompetency-based curriculumの考え方やConcept-based curriculumについて文献検討を行い、専門家の指導によるワークショップを開催し、知見を深め、公表していく予定である。 これにより、看護学生の看護実践能力開発のためのアクティブラーニング・プログラムによる看護実践能力の開発をめざすという当初の目的を達成していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していたコミュニケーション力の開発およびアセスメント力の開発の知見を公表するための費用を使用しなかったことにより、次年度使用額が発生した。
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次年度使用額の使用計画 |
知見の発表のための資料の作成、翻訳代、発表のための交通費、報告書の作成あるいは別刷り費用などを計画している。
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