研究課題/領域番号 |
25293439
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研究機関 | 日本赤十字広島看護大学 |
研究代表者 |
川西 美佐 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (80341238)
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研究分担者 |
山内 豊明 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20301830)
土屋 文人 国際医療福祉大学, 薬学部, 教授 (30114565)
三林 洋介 東京都立産業技術高等専門学校, その他部局等, 教授 (10409899)
吉田 文子 佐久大学, 看護学部, 教授 (80509430)
服部 智子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (60707082)
堂本 司 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (80707084)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 注射事故防止 / 看護学 / 医療安全 / 視線計測 / プロセス解析 |
研究実績の概要 |
平成26年度は、研究目的1)「看護師の有効な注射確認方法の標準化をはかる」および研究目的2)「看護基礎教育における人材育成ツールを開発する」に取り組んだ。 1.研究目的1)「看護師の有効な注射確認方法の標準化をはかる」については、平成25年度に行った注射準備場面の視線計測調査プレテストの結果を分析し、注射確認における指差し呼称方法について、現在推奨されている片手で処方箋と注射薬を交互に指差す方法である【片手指差し】よりも、研究者が考案した両手を使って処方箋と注射薬をそれぞれ対照させて指差す方法である【両手対照指差し】の方が、指差しと視線の一致率が高いことが明らかになった。また、平成26年8月に、急性期病院の医療安全管理者1名の研究協力を得て、急性期病院での看護師による注射確認エラーの発生状況および研究者が考案した【両手対照指差し】の有効性に関するヒアリングを行った。さらに、平成26年12月と平成27年1月に、平成27年度に実施する注射確認システム開発とアンケート調査の計画を行った。また、視線計測機器製作業者と視線計測に係る追加機器整備について検討を行い、アイマークレコーダーの顎台を購入して、看護師が注射確認を実際に行う場合と同様の状況で視線計測ができるよう、処方箋と注射薬を指差し呼称しながら確認できるような視線計測方法の改善を行った。 2.研究目的2)「看護基礎教育における人材育成ツールを開発する」については、アクティブラーニングを取り入れた人材育成ツールを作成するために、オーディオレスポンスシステムを購入・整備し、ツール作成の基盤を作った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成26年8月に、注射確認に関する視線計測とプロセス解析に用いる処方箋表記のバリエーションを作成する過程で、現在の病院における処方箋表記が不統一で、当初予定していたバリエーション以上に表記方法があることが示唆された。本研究遂行上、処方箋表記方法の現状を見極めたうえでバリエーションを作成する必要があるので、研究方法を見直し、病院の医療安全管理者へのアンケート調査を追加する必要が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度に病院の医療安全管理者へのアンケート調査を追加したうえで、処方箋表記のバリエーションを作成し、研究目的1)「看護師の有効な注射確認方法の標準化をはかる」ための視線計測とプロセス解析の調査を実施する。 また、研究目的2)「看護基礎教育における人材育成ツールを開発する」について、シミュレーションとアクティブラーニングを取り入れた人材育成ツールの作成と試行を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
病院の医療安全管理者へのアンケート調査を追加し、現在の病院における処方箋表記方法の現状を見極めたうえで、注射確認に関する視線計測とプロセス解析に用いる処方箋表記のバリエーションを作成することが必要となった。
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次年度使用額の使用計画 |
アンケート調査費(アンケート作成費および郵送費)として172,646円を使用する予定である。また、注射確認システム設計費(音声認証システム作成費およびバーコード認証システム作成)として1,127,000円を使用する予定である。
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