研究課題/領域番号 |
25293473
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
田高 悦子 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30333727)
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研究分担者 |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 看護学研究科, 教授 (00313255)
金谷 志子 大阪市立大学, 看護学研究科, 准教授 (00336611)
臺 有桂 鎌倉女子大学短期大学部, その他部局等, 教授 (00341876)
白谷 佳恵 横浜市立大学, 医学部, 助教 (40724943)
伊藤 絵梨子 (宮崎絵梨子) 横浜市立大学, 医学部, 助教 (50737484)
大河内 彩子 (井出彩子) 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (70533074)
有本 梓 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (90451765)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 地域 / 独居 / 社会的孤立 / プログラム / 理論 |
研究実績の概要 |
わが国の独居高齢者数は増加の一途を辿っている。その数は、1989年の159万人(65歳以上人口に占める割合13.1%)から2016年には463万人(26.7%)に達し、今後、2025年には680万人(40.5%)に達する(内閣府,2016)。またこの推計は、今後、少子高齢化の進行や子らと同居しないライフスタイルの浸透、非婚率や離婚率の上昇等にしたがい、さらに顕著となることが予測されている。独居高齢者は他の世帯の高齢者に比して概して日常生活の自立度は高い。しかしながらその健康には特有の課題があることがすでに指摘されている。具体的には、緊急時の対応が脆弱であること、事故等による生命予後のリスクが高いこと等であるが、近年、より深刻な社会問題として顕在化しつつあるのは、地域から孤立し、誰にも看取られずに死亡したり、死亡後、放置されたりする孤立死、すなわち‘社会的孤立死’である。本研究の目的は、都市部における一人暮らし高齢者の社会的孤立予防プログラムを標準化するとともに、その評価指標を確立することである。研究は、PhaseⅠ(25~26年度)、PhaseⅡ(27~29 年度)からなる。【PhaseⅡ】に相当する今年度は、同プログラムの理論およびコンテンツの示唆を得るため、以下の2つの方法から研究を実施した。 1)文献レビューについて 一人暮らし高齢者の社会的孤立予防プログラムの定義、目的、対象、枠組み(方法、媒体、内容、場、体制等)、有効性等について国内外の一定水準の論文に基づきシステマティックレビューを実施した。 2)フィールドワークについて 一人暮らし高齢者の社会的孤立予防に資する先進的なエキスパート(6団体)におけるパネルディスカッションを実施し、プログラムの定義、目的、対象、枠組み(方法、媒体、内容、場、体制等)、有効性等を記述した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究は、【PhaseⅡ】に相当する今年度の計画に沿って、同プログラムの理論およびコンテンツの示唆を得るため、以下の2つの方法から研究を実施することができた。 1)文献レビューについて 一人暮らし高齢者の社会的孤立予防プログラムの定義、目的、対象、枠組み(方法、媒体、内容、場、体制等)、有効性等について国内外の一定水準の論文に基づきシステマティックレビューを実施した。 2)フィールドワークについて 一人暮らし高齢者の社会的孤立予防に資する先進的なエキスパート(6団体)におけるパネルディスカッションを実施し、プログラムの定義、目的、対象、枠組み(方法、媒体、内容、場、体制等)、有効性等を記述した。
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今後の研究の推進方策 |
文献レビューおよびエキスパートパネルより得られた一人暮らし高齢者の社会的孤立予防プログラムの定義、目的、対象、枠組み(方法、媒体、内容、場、体制等)、有効性等に基づき、モデルプログラムフレームワークを完成させる。
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次年度使用額が生じた理由 |
一人暮らし高齢者の社会的孤立予防プログラムについて、文献レビューやエキスパートインタビューにより開発し、パイロットスタディを実施するにあたり、標準化のために必要な複数地域における対象者の確保、それらの結果を踏まえた上で、プログラム理論やコンテンツの改訂が必要不可欠である。複数地域における対象者の確保、それを踏まえたプログラムの改訂に伴うエキスパートからの専門的知識の提供に検討の時間を要したため、プログラム改訂のための費用ならびに成果発表等にかかる費用に滞りが生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
開発したプログラム案の改訂に伴う検討、それらの成果発表のための学会参加ならびに論文執筆にかかる経費に使用する。
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