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2016 年度 実績報告書

インドネシア火山災害地の復興型資源利用にみる自然と社会の復元力に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 25300014
研究機関愛媛大学

研究代表者

二宮 生夫  愛媛大学, 農学研究科, 教授 (80172732)

研究分担者 市川 昌広  高知大学, 自然科学系, 教授 (80390706)
嶋村 鉄也  愛媛大学, 農学研究科, 准教授 (80447987)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード火山災害 / 外来種 / 景観復興
研究実績の概要

ムラピ山の噴火による景観や住民生業の変化について調査を行った。被災地における自然植生はアカシアなどの外来種が優占することで開始されていた。窒素固定を行い早生樹でもある外来種から始まる植生遷移は、二次遷移的なものであり植生の回復を促進させるものであると考えられた。これは在来の樹種のみではなしえない。また、住民生業の復興も、外来種と、土砂採取、そして災害地を観光の対象とすることにより増加した就労機会を活用して行われた。このようにムラピ山域でみられる資源利用形態は、外来種の特性および、被災によって増加した就労機会などの活用により成立するものであった。
また、住民が居住地近くに所有する土地では、プカランガンとよばれる多様な果樹や作物が栽培される樹園地が造成され、この地域の主要な景観を構成している。無被害地のプカランガンでは、Paraserianthes falcatariaというセンゴンと現地でよばれるマメ科の樹種が中心となっていたが、他にもジャックフルーツなどの果樹や、コーヒー、チョウジなどの換金物等、多様や有用種から構成されていた(木本と作物種55種を確認)。その一方、火山の被害地ではセンゴンが多くの場所で植えられており、その個体数、胸高断面積合計において全体の80%を占有していた。これは、政府などからの苗木の支援などもあり、単一林として植栽されたり、果樹や作物との混植をおこなうなどして、調査対象となった全ての世帯で植栽されていた。
これらの結果として、噴火前後で植生は人為の影響の有無にかかわらず単純化していった。また、被災による農外収入を得る機会の増加および、被災の結果としての植生の単純化などが、長期的に住民の生活と景観にどのような変化をもたらすのか継続的なモニタリングが必要であると考えられる。

現在までの達成度 (段落)

28年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

28年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [国際共同研究] ガジャマダ大学/ボゴール農業大学(インドネシア)

    • 国名
      インドネシア
    • 外国機関名
      ガジャマダ大学/ボゴール農業大学
  • [学会発表] Decomposition of woody materials in tropical peat swamp forest stands in Central Kalimantan.2017

    • 著者名/発表者名
      Tetsuya Shimamura・Erna Poesie・Ikuo Ninomiya・Suwido H. Limin
    • 学会等名
      第27回日本熱帯生態学会年次大会
    • 発表場所
      奄美文化センター(鹿児島県奄美市)
    • 年月日
      2017-06-17 – 2017-06-18
  • [学会発表] Brief in Understanding2016

    • 著者名/発表者名
      Tetsuya Shimamura
    • 学会等名
      Peatland Restoration in Indonesia; Action and Resarch
    • 発表場所
      京都大学(京都府京都市)
    • 年月日
      2016-04-25
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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