研究課題/領域番号 |
25300019
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
浜渦 辰二 大阪大学, 文学研究科, 教授 (70218527)
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研究分担者 |
竹之内 裕文 静岡大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (90374876)
中河 豊 名古屋芸術大学, 音楽学部, 教授 (20198047)
備酒 伸彦 神戸学院大学, 公私立大学の部局等, 教授 (80411883)
山井 弥生 (斉藤 弥生) 大阪大学, その他の研究科, 准教授 (40263347)
石黒 暢 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (20273740)
福井 栄二郎 島根大学, 法文学部, 准教授 (10533284)
是永 かな子 高知大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (90380302)
山本 大誠 神戸学院大学, 公私立大学の部局等, 講師 (10411886)
齊藤 美恵 西武文理大学, 看護学部, 助教 (80648113)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 北欧ケア / 在宅・地域ケア / 生活世界アプローチ / 思想的基盤 / 自立と連帯 / スウェーデン / デンマーク / ノルウェー |
研究概要 |
本研究は、共同研究「北欧ケアの実地調査に基づく理論的基礎と哲学的背景の研究」(2010~2012年度)の研究成果を踏まえつつ、新たに、「北欧の在宅・地域ケアに繋がる生活世界アプローチの思想的基盤の解明」へと一歩踏み込んだ共同研究である。そのため、平成25 年度は、これまでの研究に新しい研究分担者が加わったこともあり、まずは共通の研究基盤を固めるため、これまでの研究成果を共有するとともに、それぞれの専門分野でのこれまでの研究やフィールド調査に基づいて、北欧ケアの「在宅・地域ケア」と「生活世界アプローチ」の繋がりについて、本年度は、3年間の研究として構想している「自由」「連帯」「人間観」という三つの着眼点のうち、最初の「自立・自由・自己決定・自己責任」に焦点を当てて、それぞれがこれまで研究してきたことを、4回の国内研究会の場で発表、情報・意見交換をすることで、共同研究の方向を見定めて来た。そして、それと平行しながら、本年度は、研究組織メンバーのうち竹之内、備酒、是永の3名がそれぞれ北欧諸国(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー)のいずれかもしくは複数の国でのケアの現場に現地調査を行い、あるいは現地の研究者を訪ねて情報・意見交換を行い、帰国後に研究会で報告、情報・意見交換を行った。と同時に、第3回の研究会では、研究組織メンバーには欠けているフィンランドの研究者(牧田満知子氏)をお招きし、フィンランドの高齢者福祉の現状を報告いただき、意見・情報交換を行い、また、第4回の研究会では、我々の考察が的を射たものであるかどうかを、北欧の研究者達はどう見ているかを確認することで検証するために、スウェーデンの研究者(Margret Lepp氏)およびスウェーデンの現場で働く日本人(下田まい子氏)をお招きし、情報・意見交換を行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
4回の研究会によって、それぞれのこれまでの研究成果を共有することにより、共通の研究基盤を固めることがほぼできてきたとともに、研究組織メンバーの3人がそれぞれ北欧諸国で現地調査ならびに現地の研究者と意見・情報交換してきたこともほぼ共有することができた。また、研究組織メンバーに欠けているフィンランドの研究者をお招きして、フィンランドの高齢者福祉の現状について意見・情報交換できたこと、スウェーデンの研究者および現場の実務者をお招きして、我々の共同研究について意見・情報交換し、評価を伺うことができたのも、大きな成果となった。
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今後の研究の推進方策 |
平成26 年度も、研究組織メンバーのうち3名(中河、山本、齊藤)がそれぞれの北欧諸国での現地調査と研究者訪問を行い、同様に年4回予定している国内研究会での報告、情報・意見交換を交えながら、北欧ケアの「在宅・地域ケア」と「生活世界アプローチ」の繋がりについて、この年度は二つ目の着眼点である「連帯、平等、公平、正義」に焦点を当てて、それぞれの専門分野の垣根を越えて、共同研究のスタイルを実質化していく。この年度は、お互いに異分野の研究に目配りをし、お互いに学ぶべきことを積極的に取り入れ、相互乗り入れを行っていくことを目指すことになる。と同時に、それぞれが現地の研究会で研究発表をすることも含め、北欧の研究者たちとの情報・意見交換を行うことを計画している。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度に計画していた国内出張が、先方の事情により、平成26年度に先送りになったため。 平成26年度にすでに国内出張を具体的に計画している。
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