研究課題
本年度は、昨年までの調査研究結果をもとに、インドネシア、中国、トルコに関する補足調査をそれぞれの研究者がおこなった。とりわけ公認宗教政策をとるインドネシア、宗教に対する国家的統制の強い中国、ライクリッキ(世俗主義)政策のトルコといった政治と宗教をめぐる制度的背景の違いの中で、災害後の社会における宗教間関係がどのように影響されるかという点に注目し、それぞれの特徴や課題について検討をおこなった。最終年度に当たる本年はこれまでの研究成果について、国際ジャーナル、国際シンポジウム、国際共同授業、英文報告書などにより国内外へ公開、発信することにつとめた。まず国際ジャーナルに関しては、Brill社のJournal of Religion in Japanに震災後の祭礼の復活をめぐるダイナミズムに関する研究代表者による論文が掲載された。国際シンポジウムについては、研究協力機関である四川大学の宗教学研究センターにおいて、日本側の研究代表者および分担者の4名全員、海外の協力者閔麗(四川大学)とSuhadi(ガジャマダ大学)をはじめ、それ以外の日中研究者を集めて開催した。国際共同授業は昨年に引き続きインドネシアのガジャマダ大学宗教学間文化学研究センターで木村とSuhadiが15コマのミッド・セメスター・コースとして開講した。聴講生にはインドネシア各地で災害復興やコミュニティー・ビルディングに携わる宗教系NGOのメンバーが多く、宗教間協力やコンフリクトの現場の声と対峙しながら国際比較の成果を検討する有益な場となった。また、年度の最後にはメンバーのうち木村、佐島、何の報告を掲載した英文報告書を作成し、海外の協力機関等に送付した。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 7件、 招待講演 3件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
Dynamics of Religions in Post Disaster Societies
巻: - ページ: 25-44
巻: - ページ: 19-24
巻: - ページ: 3-18
巻: - ページ: 45-55
死生学・応用倫理研究
巻: 22 ページ: 印刷中
Journal of Religion in Japan
巻: 5 ページ: 227-245
10.1163/22118349-00502001