| 研究課題/領域番号 |
25300038
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| 研究種目 |
基盤研究(B)
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| 応募区分 | 海外学術 |
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| 研究機関 | 金沢大学 |
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研究代表者 |
小柳 美樹 金沢大学, 国際文化資源学研究センター, 客員准教授 (40436671)
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| 研究分担者 |
青木 繁夫 サイバー大学, 国際文化学部, 教授 (60088797)
中村 慎一 金沢大学, その他部局等, 副学長 (80237403)
宇田津 徹朗 宮崎大学, 農学部, 教授 (00253807)
西山 伸一 中部大学, 人文学部, 准教授 (50392551)
日吉 健二 宮崎大学, 農学部, 助教 (20325731)
槙林 啓介 愛媛大学, 東アジア古代鉄文化研究センター, 講師 (50403621)
渡部 展也 中部大学, 人文学部, 准教授 (10365497)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 考古学 / 中国史 / 農耕史 / 農耕技術 / 地理学 / 国際情報交換（中国） |
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| 研究概要 |
平成２４年度は研究計画にもとづき、（１）考古班（２）地理学班（３）農学班（４）総括班が各研究目標に対して相互に連携し合いながら研究を推進した。
（１）考古班；崧澤文化期の遺跡踏査および資料観察。崧澤文化期に時空間で前後する考古学文化の遺跡踏査および資料観察を行った。今年度は特に浙江省を中心とし、周辺地域である安徽省・江西省・貴州省・湖南省等で関連資料の観察等を行った。また、中国現地では浙江省文物考古研究所、北京大学文博学院等の研究者たちと研究討論を深めた。これらを通して、次年度以降の研究討論会の開催、研究論文集、資料集成図録等の共同作成も図られている。
（２）地理学班；浙江省内における遺跡の巡検調査を行った。特に浙江省の新石器文化を代表する河姆渡遺跡・田螺山遺跡・良渚遺跡群等を踏査し、かつ崧澤文化期の仙壇廟遺跡周辺の踏査を通じて、本研究課題における遺跡立地の地理環境について基礎的な資料を得ることができた。さらに衛星写真地図からの分析を合わせて当該期の遺跡立地の地理環境について考察を進めた（次年度以降も継続する）。
（３）農学班；宮崎大学実験田において、復元犂（鉄製）による耕耘実験を行った（年３回のべ１４日）。実験は復元犂（毘山遺跡出土品模型）に対する耕作侵入角度、犂床の長幅差を段階的に計測を行い、これによって、牽引角度と耕作深度、および牽引力についての理想的な数値（耕作形態）を確認することができた。また、浙江省文物考古研究所の計らいにより、海塩県仙壇廟遺跡におけるプラント・オパール分析のための土壌標本資料の提供を受けた。
（４）総括班；崧澤文化期の考古学文化の抽出に努め、また農耕技術の復元について伝統農具等の民具資料等にも視野を広げて調査を進めている。また、研究の円滑な進捗および成果をあげるために、浙江省文物考古研究所等の中国諸研究機関との研究打ち合わせを進めた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の研究では中国各地の研究機関・研究者による厚い理解と協力の下に、基本的な資料調査研究を進めることができている。特に浙江省をはじめ、安徽省・江西省・湖南省等での遺跡踏査および資料観察をはじめ、中国人研究者との研究討論によって、最新の研究情報と考察・展望についての相互認識を得ることができた。また宮崎大学における数次にわたる耕耘実験を経て、確実なデータ集積や一次考察を得たばかりでなく、今後の実験展望を図ることができた。このことより、研究全体としてはほぼ計画通り順調に進捗していると判断する。
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| 今後の研究の推進方策 |
現時点において計画変更の必要性は考えてはおらず、このまま研究を推進する方針である。特に考古学班と地理学班による研究基礎資料の集成については、江蘇省・上海市等の崧澤文化期の基礎資料の集成および検討が不十分であるため、該当地域での遺跡踏査・資料観察等を継続することに努め、並びに速やかにそれらの資料整理および考察を進めることとする。また農学班では、耕耘実験を継続するが、本年度は石製犂を復元製作し複数回予定されている実験に供する。これに伴い、考古学班・地理学班からも耕耘技術・牽引方法、農田環境についてより絞り込み深化した研究を進める必要がある。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
初年度である平成２５年度では、物品費においては研究物品がすでに各研究者が所有する器材や資料で補い研究を進めることができた点、旅費・人件費・謝金等においては中国海外出張における受け入れ先の事情等により調査日程を短縮せざるを得なかったために次年度使用額が生じた。
次年度以降はさらに研究が発展進捗することにより、資料（衛星写真等地図）の新規購入、実験器材、消耗品の新規購入・補充への使用および中国調査の充実が見込まれる。
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