研究課題/領域番号 |
25300044
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研究機関 | 広島女学院大学 |
研究代表者 |
木本 浩一 摂南大学, 外国語学部, 教授 (20294605)
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研究分担者 |
辰己 佳寿子 福岡大学, 経済学部, 教授 (80379924)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 森林経営 / インド / ネパール / 地域 |
研究実績の概要 |
今年度の成果は以下のとおりである。 1)インドにおいて国立公園ほかの保護区(Protected Areas: PAs)設置される過程(歴史)を整理し、その全国的傾向を把握した。インド直轄領と王侯国で違いが見られるなど、植民地時代の土地法制の影響が大きいこと、1960年代の社会福祉政策や、1990年代後半から始まった再定住政策によって、森林がその植生とは別にPAsとその「周辺部」へと区分されていく過程が明らかとなった。 2)土地利用・陸域変化研究(LUCC)の文脈で言えば、従来、人口増やその他の要因による土地圧力によって森林減退が説明されてきたが、そうしたマクロな要因に先だって/並行して、制度的な枠組みができあがり、その結果として、単なる植生の減退ではなく、非森林(正確には非PAs)の領域が拡がっていったという説明が妥当である。 3)世界規模はともかく、地域レベルでみると、森林そのものよりも「周辺域」の混乱が問題であることを明らかにできた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
インド国内での調査は順調に進んでいるが、アフリカでの調査は先方の都合やフィールドの治安などもあって進んでいない。インドネシアに関しては、2016年1月にボゴール農科大学の研究助手と打ち合わせすることができ、次年度に向けて、再度、調査の練り直しをしてみたい。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となる次年度は、1)成果の出版、2)これまで調査の過程で協力を仰いだ若手研究者を募って、彼ら自身による研究成果の公表を促し、3)追加となる現地調査(インド、インドネシア、ネパール)を実施したい。
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