研究課題/領域番号 |
25301023
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
橘 永久 千葉大学, 法政経学部, 教授 (70301017)
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研究分担者 |
櫻井 武司 東京大学, 農学生命科学研究科, 教授 (40343769)
島田 沢彦 東京農業大学, 地域環境科学部, 教授 (90349811)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 共有林経営 / 森林資源測定 / ネパール / 健康 |
研究実績の概要 |
2014年9月13日-25日:分担者1名がネパール西部に入り、調査員の訓練をしつつ社会調査の調査票最終版を作成した。申請者も別予算で現地入りし、調査票最終版の確認を、数日間分担者と共に行った。 2014年10月12日-11月30日:前半は現地研究協力者が、11月15日からは申請者と現地協力者が協働し、8名の調査員を雇用して調査を実施した。各調査対象林で、森林資源利用者を対象とする社会調査と、立木体積等を計測する森林資源測定を並行して作業を進めた。11月15日からの調査は、ネパールの西部行政区域(Western Region)から中部行政区域(Central Region)へと移動する形で行った。 2015年1月5日-2月24日:前半は現地研究協力者が、2月12日からは申請者と現地協力者が協働し、8名の調査員を雇用して現地調査を実施した。2月12日からの調査は、Far Western行政区域内のサンプルを対象にした。帰国日までに、本年度の目標である55の森林の調査・測定を完了した。ただしデータの入力に関しては、年度内に開始するまでにはいたらなかった。 昨年中に調査を完了していたSyangja・Tanahun・Gorkhaの西部3県6ヶ村の122家計を対象とした家計データに関しては、データ入力とクリーニングを行った後、所得など統計分析に必要な基本変数の作成まで終えた。2015年1月後半に現地研究協力者が実施した6ヶ村内の森林データを入力した後に、統計分析を行う予定である。調査対象林をカバーする衛星画像は、森林測定時に記録したGPS座標に従い、WorldView3を1枚、SPOTを16枚購入した。画像の分析は、森林測定の樹種や樹木生育状況データの入力を終えた後に行う予定である。1978/1992年の航空写真のスキャン・デジタル化は、約半分のサンプル林に関して終えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
遅れている部分 年度初めの予定通り、2015年2月末の時点で、目標の約半分の55の森林で調査を完了した。しかしながらデータの入力までにはいたらず、購入した衛星画像と組み合わせて分析することは年度内までに達成できなかった。
予定以上に進んでいる部分 西部行政区域6ヶ村の家計データに関しては、整備を終えることができた。
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今後の研究の推進方策 |
9月末のネパールの乾季の始まりと共に現地調査を再開し、残り56のサンプル林の調査を終えることが最優先課題である。9月末までは、2014年度に完了した調査のデータ入力・整備に集中する。森林測定データの整備を終えた後、分担者の1人が、衛星画像データによる樹種や樹木生育状況の推定方法を開発する予定である。1978/1992の航空写真と衛星写真の対応法の確立も、本年度中に行う。 西部行政区域6ヶ村の家計データに関しては、主要部分の整備を終えたので、9月までに集中して統計分析を行い、論文の初稿作成までを終える。そのため、森林測定データの入力は、この6ヶ村地域の森林から始める。
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次年度使用額が生じた理由 |
森林資源測定方法を再検証する必要が生じたため、初年度の調査・測定を断念し、すべての調査・測定を、平成26、27年度に実施することにしたためである。昨年度の報告にも記したように、調査期間が3年から2年に短縮されたことで、サンプル間の比較に問題が少ない、より良いデータの作成が可能になった。
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次年度使用額の使用計画 |
全サンプルの半分にあたる56森林の調査・測定に割り当てる予定である。
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