研究課題/領域番号 |
25301033
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
高橋 淑郎 日本大学, 商学部, 教授 (00211342)
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研究分担者 |
小出 大介 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50313143)
北村 世都 日本大学, 文理学部, 助教 (50579117)
劉 慕和 日本大学, 商学部, 准教授 (90349952)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | BSC / Sustaibable BSC / 医療政策 / 地域社会 |
研究実績の概要 |
3年目は、昨年の海外調査を基礎にして、いくつかのアプローチで研究を行った。①BSCおよびSBSC(sustainable baranced scorecard)の管理会計的な医療政策での業績評価。②医療政策の策定プロセスや実施に関して、病院経営からの視点と政策実行という視点での分析。③医療行政としてのSBSC、政策の立案、実行を受けた病院院長や事業管理者としての経験と臨床の専門家としての分析。④それらを統合した、全体での研究の方向性や政策でのBSCおよびSBSC利用の新しい使用方法のアイデアあるいはSBSCの活用を整理してまとめた。 海外の研究協力者に関して、各国での調査は、各人の研究者ネットワークからの情報収集および学術雑誌、インターネット、商業ベースの各国の医療経営雑誌など様々なタイプのものを現地で洗い出素作業は終了している。それを研究協力者や研究分担者で、現地の政策立案担当者、BSC実施責任者などにインタビューすることは昨年終了している。BSCの政策での利用の範囲、背景、各国の医療情勢、経済情勢、導入プロセス、浸透の程度、成果、成果評価などを明らかにすることは最終年度になる。 同時に、SBSCの理論的開発を日本で行った。これに関しては、髙橋がすでに、基礎的研究を整理してあるので(「地域社会での医療BSCの活用の可能性~The Sustainability Healthcare Balanced Scorecardの開発に向けて」医療バランスト・スコアカード研究8(1),pp.20-41)、研究分担者間でそれを発展させた後に、研究協力者と共にこの成果を最終年度に実用化に向けて研究していく基礎ができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの研究の成果を昨年4つのアプローチでまとめることができた。実際に、トリプルボトムライン、地域社会をキーワードにして、医療の質、コストなどを加味したSBSCのフレームワークを作成する基盤ができた。さらに、3年目と最終年度をつなぐために、3年目には、海外での研究協力者と、最終年度の国際ワークショップ開催の調整を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は最終年度であるので、来年3月に国際ワークショップを開催し、研究成果を公開し、その研究成果を他の研究者と意見交換することで、最終の論文集の質の向上と作成に向けて準備を進める。さらに今年度前半に、台湾とシンガポールでの調査を深めることで、研究に深みを加えたい。それらによって、より実行可能性が高い、政策策定に寄与するSBSCとすることに邁進する。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度の国際ワークショップ開催のために節約して,繰り越した。
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度の国際ワークショップに充当する。
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