本研究は,聴覚障害児童のためのコ・エンロールメント教育プログラム(通常学級で聴児と聴覚障害児が共に学び,手話と音声言語の活用し,チームティーチングによる指導)のに関する海外調査を行った。具体的には,米国,イタリア,ノルウェー,香港の小学校でフィールド調査を行い,教室における手話と音声言語のバイリンガル状況,児童間のコミュニケーション,教員による支援,教員研修,学校マネージメントなど,教育実践の構築の在り方を記述した。分析の結果,2つのタイプ:通訳重視型とチーム指導重視型,があることが分かった。本調査の成果に基づき,日本の小学校でのプログラム開発の可能性の検証も行った。
|