研究課題
石炭は世界の多様な地域に賦存し、その埋蔵量の約50%は亜炭や褐炭等の低品位炭であり、経済性などの理由からその改質技術やガス化発電などへの利用が注目されている。一方、低品位炭は脱水した後に自然発火し易いという欠点を有し、その輸送や堆積に関わる取扱いが課題となってきた。本研究では、インドネシアおよび中国の石炭鉱山における低品位炭約1tonまでの石炭堆積量に対する現地におけるオンサイト試験を実施した。平成27年度の研究実施内容は、平成25年度および平成26年度に実施したオンサイト試験結果の取りまとめと、同試験に使用した石炭試料の工業分析および示差熱分析を実施し、それらの基礎データに基づいて低品位炭の自然発火プロセスに関わるオンサイト試験結果の数値モデルの構築を遼寧工程技術大学およびバンドン工科大学との共同研究として実施した。とくに、堆積させた1tonの石炭堆積量に対して外部雰囲気温度を設定し、数値シミュレーションによって堆積層内部の温度上昇過程に関わるヒストリーマッチングを実施した。その結果、石炭の酸化量を数値モデルとした「等価酸化時間」概念を適用することで、低温度領域での温度上昇過程を再現できることが明らかになった。また、最終年度であることから、本研究で明らかになった低品位炭のオンサイト試験研究結果についてのとりまとめを実施した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proceedings of International Symposium on Earth Science and Technology 2015
巻: CINEST15-67 ページ: 329-333
巻: CINEST15-24 ページ: 130-135