研究課題/領域番号 |
25304012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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応募区分 | 海外学術 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野崎 久義 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40250104)
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研究分担者 |
関本 弘之 日本女子大学, 理学部, 教授 (20281652)
三角 修己 山口大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90583625)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 種分類 / ボルボックス / ボルボックス科 / 卵生殖 / 有性生殖 |
研究概要 |
ドイツ・ブランデンブルグ州の調査を実施したが、Volvox は得られなかった。また、オーストリア産のEudorina sp. としてITS2配列が登録されていたものと同種と考えられるものが埼玉県伊佐沼から得られ、分類学的調査の結果、ボルボックス科の新属であることが判明した(Nozaki et al. 2014, BMC Evol. Biol.)。新属Colemnosphaera は2種からなり、両種は32細胞性で非生殖細胞の分化の認められない回転楕円体の栄養群体をもつ点でユードリナ(Eudorina)、ヤマギシエラ(Yamagishiella)と類似したが、細胞の形態的特徴で区別された。葉緑体5遺伝子系統解析では新属の2種は姉妹種となり、プラチドリナ(Platydorina) と強固な単系統群を形成した。また、新属の細胞形態と1種で明らかになった特異な異形配偶の接合過程はプラチドリナと類似し、卵生殖への進化の前段階の異型配偶に2段階があることが推測された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ドイツ・ブランデンブルグ州の調査を実施したが、Volvox は得られなかった。場所と採集時期を検討すべきという結論となった。
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今後の研究の推進方策 |
事前に海外のカウンターパートから、Volvox の出現に関する十分な情報を得て調査計画をたて、調査を実行する。
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次年度の研究費の使用計画 |
9月下旬からドイツ・ブランデンブルグ州の調査を実施したが、ボルボックスを採集することができなかった。これは時期的に遅かったことと、現地情報の入手の不足にあると判断し、次年度に調査を延期した。 アメリカ合衆国のモンタナ大学のヘロン博士とコンタクトした結果、アメリカ現地のボルボックスの出現状況が明らかとなり、H26年7月に現地調査することになり、その出張旅費・謝金等に使用する予定である。
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