研究課題
全体構想として,本課題では,タイ王国産のマンゴー果実を対象とし,その生産体系と流通過程の最適化モデルを構築し,栽培および輸送技術の高度化指針の提案を行うとともに,効率的な流通マネジメントシステムの提案を行うことを目的としている.具体的には,タイ王国チェンマイ県ならびにピッサヌローク県のマンゴーのプランテーションを行っている商業圃場にて輸出用果実の生産地をフィールドとしている.生産環境評価ユニットにおいては,水管理手法が生産環境に及ぼす影響を定量評価するために,土壌中の水分・熱同時輸送モデルと土壌―植物―大気の連続系モデルを組み合わせた生長収量予測モデルを構築を行っている.このモデルへの入力データは,品種,気象環境,栽培条件(環境,技術)であり,その結果,マンゴー果実の収量および品質が出力される.さらに,マンゴー樹への水ストレスを土壌水分モデルにより定量的に評価している.流通環境ユニットは,収穫直後のマンゴー果実の品質および生理活性変化を分析している.ここで,品質評価では,全糖含量,アスコルビン酸(ビタミンC)含量,デンプン含量,硬度,表面色度および糖酸度を測定し,生理活性評価では,果実の呼吸速度を計測した.続いて,生産地から消費地までの輸送経路や距離,輸送手段,流通形態,輸送中の温湿度および振動等の流通環境について調査した.以上に基づき,収穫後のマンゴー果実の品質および生理活性変化を定量評価する数理モデルを構築を行っている.なお,輸送中(約3週間)の環境条件はブラックボックス化されているため,計測データに基づいて輸送環境を日本の実験室内で再現することにより,経時的な生理活性評価を行っている.
2: おおむね順調に進展している
生産環境ならびに流通環境に関する各種基礎データを収集し,データマイニング手法のための基礎データの蓄積を順調に行っているため.
データマイニング手法のための基礎データの蓄積を順調に行っているので,それらのデータを活用し,生産環境と流通環境が果実品質に及ぼす影響を定量的に評価する.
謝金で雇用する予定の方が,保育園に子供預けることができずに,育児休業から復帰できなかったため,謝金が100万円ほど余剰となった.
今年度に,人件費ならびに旅費として支出する.
すべて 2015 2014
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)
雨水資源化システム学会誌
巻: 21 ページ: 未定
粘土科学
巻: 52 ページ: 123-128
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10.12988/ams.2014.46448
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