研究課題
中国南部では上咽頭癌の発生率が非常に高く、重大な健康問題となっている。我々はこれまでの研究により、プロモーター領域のDNAメチル化が上咽頭癌の発生・進展に関与することを明らかとしてきた。すなわち、次世代シークエンサーを用いたゲノムワイドメチル解析による候補遺伝子の絞り込みを行った。インフォームド・コンセントの得られた上咽頭癌患者および非癌患者の生検組織よりDNAを抽出し、メチル化DNAを濃縮し、次世代シークエンサーを用いてゲノムワイド解析を行い、プロモーター領域のCpG islandにおける過剰メチルを見いだした。さらにバイサルファイト処理したDNAを用いた当該領域のPCR増幅産物を次世代シークエンサーによりメチル化率を定量することで、血中メチル化DNAによるスクリーニング法の開発の基盤を得た(論文準備中)。一方、microRNAの上咽頭癌発症への関与とその標的となる遺伝子に関し、発現変動のみられたmicroRNAのmimicをヒト上咽頭癌培養細胞にトランスフェクションし、細胞増殖・遊走の抑制およびアポトーシスの誘導が得られた。トランスフェクション細胞をヌードマウス皮下に移植し、腫瘍形成能低下を確認した(Oncotarget 2015)。上咽頭癌組織で有意な低下がみられたmicroRNA (miR-497)は血液中でも低下しており、バイオマーカー候補となり得る。また、上咽頭癌患者とハイリスクおよび健常者の血清中のEBV DNA量は採血条件に影響されにくいことを確認した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 8件、 査読あり 11件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (20件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 図書 (1件)
Part. Fibre Toxicol.
巻: 13 ページ: 16
10.1186/s12989-016-0127-7
Mediators Inflamm.
巻: 2016 ページ: 7937814
10.1155/2016/7937814
J Nanopart Res
巻: 18 ページ: 52
10.1007/s11051-016-3340-2
Oncotarget.
巻: 7 ページ: 13
10.18632/oncotarget.7654.
巻: 6(38) ページ: 41077-41091
10.18632/oncotarget.6218.
巻: 6(34) ページ: 35893-35907
10.18632/oncotarget.5651.
Biochem Biophys Res Commun.
巻: 64(1) ページ: 182-188
10.1016/j.bbrc.2015.06.112.
Free Radic Res.
巻: 49(9) ページ: 1165-1172
10.3109/10715762.2015.1050963
Allergy Rhinol (Providence).
巻: 6(1) ページ: 33-38
10.2500/ar.2015.6.0107.
J Med Food.
巻: 2018(8) ページ: 835-840
10.1089/jmf.2014.3302.
Cancer Biol Ther.
巻: 16(7) ページ: 1042104-6.
10.1080/15384047.2015.1045692.
Free Radic Biol Med
巻: 86 ページ: S27