研究課題/領域番号 |
25305036
|
研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
千葉 逸朗 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50250460)
|
研究分担者 |
松岡 紘史 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (50598092)
安彦 善裕 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90260819)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
|
キーワード | 口腔がん / betel quid chewing / arecoline / 口腔前がん病変 / 南アジア / スリ・ランカ |
研究実績の概要 |
南アジア、東南アジアにおいては、betel quid chewingによって誘発される口腔がんが多発している。申請者らは口腔がんの予防効果を明らかにした抗酸化剤curcuminを用いて大規模な介入研究を行い、口腔がんの罹患を予防するとともに、予防効果のメカニズムを明らかにし、適切なバイオマーカーを見出だすことである。 今年度の研究では、培養歯肉細胞を用いて、betel quid の主成分で発がんの原因となっていると考えられるarecolineを作用させることにより、発がんのバイオマーカーの候補を見出だした。培養歯肉細胞にarecolineを長時間作用させた後、mRNAを抽出し、網羅的解析を行った。その結果、MMP-9のmRNAが特異的に増加していることが明らかとなった(投稿中)。現在、このmRNAの上昇がcurcuminによって抑制されるかどうかについて検証中である。 紅茶園における介入研究については、一時、通訳の者が病気となり、若干の遅延をみているが、口腔前がん病変を有する者をすでに確保しており、間もなく介入を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現地における介入研究については、通訳の者が病気となり、半年ほどの遅延をみているが、期間内に成果を出すことは可能である。 また、バイオマーカーについては、すでに見出だしており、この点については順調である。
|
今後の研究の推進方策 |
平成28年度の夏頃に現地に赴き、介入研究を実施予定である。 また、in vitroの研究では、培養歯肉細胞にarecolineを作用させた状態にcurcuminを添加して、MMP-9を始めとする遺伝子発現の変化を確認する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
紅茶園での介入研究については、現地の通訳者が病気のため入院したため、現地での活動し支障をきたすこととなり、平成28年2月に訪問予定であったが、半年間現地への訪問を差し控えた。そのために研究の遂行が若干遅延したが、今年度に数回法もンすることで回復は可能である。
|
次年度使用額の使用計画 |
平成28年度に頻回訪問することによって遅延を回復させる予定である。
|