研究課題/領域番号 |
25330019
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研究機関 | 釧路工業高等専門学校 |
研究代表者 |
本間 宏利 釧路工業高等専門学校, 情報工学科, 准教授 (80249721)
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研究分担者 |
中島 陽子 釧路工業高等専門学校, 情報工学科, 助教 (20217730)
増山 繁 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60173762)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | グラフアルゴリズム / ネットワーク |
研究実績の概要 |
本研究の目標は対象とするグラフを交差グラフに限定し,それらの幾何学的特徴を利用して,情報ネットワークの信頼性や安定性の向上に貢献する効率的アルゴリズムを構築することである.本研究で扱う具体的なテーマを以下に示す. (1) 区間グラフ,置換グラフ上の迂回度最大要節点の導出アルゴリズムの開発. (2) 非退化型円弧グラフにおける最小フィードバック節点集合の導出アルゴリズムの開発. 昨年度は(1)の区間グラフ上の迂回度最大要節点の導出アルゴリズムの開発を行い,節点数に比例する時間で処理可能な最適アルゴリズムを構築した.今年度(26年度)は置換グラフにおける同問題のアルゴリズム開発に注力した.迂回度最大の要節点を導出することは,もっとも重要な,いいかえれば,最も高い頑健性が求められる端末を発見することであり,限られた予算の中で経済的にネットワーク全体の運用が可能となる.26年度の研究では,置換モデルが有する固有的な幾何学構造の特徴を効果的に利用して,迂回度最大の要節点をO(n時間で導出するアルゴリズムを開発した.この研究成果はISTS国際会議で発表した.また,電子情報通信学会に論文を投稿し受理された(27年6月掲載予定).
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
先に記述したように本研究は大きく2つのテーマを想定している.(1)のテーマでは特徴の異なる2種類の交差グラフを研究対象としている.当初の2年間で.(1)のテーマを終えることが目標であったので,成果を出せてことは順調であったといえる. また,平行して(2)のテーマのフィードバック節点集合問題のためのアルゴリズム開発も進行しつつある.
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今後の研究の推進方策 |
今年度の研究成果を踏まえて,更なる広いクラスの交差グラフに対してアルゴリズムを拡張させる.ターゲットとするグラフクラスとしては,台形グラフ,円弧グラフを考えている.計算時間においてもO(n)からO(nlogn)程度での実現をを目指す.
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画通り研究を進めていたが,出張旅費において見込み額より少額で済んだため.
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次年度使用額の使用計画 |
研究に必要な消耗品や研究打ち合わせ旅費の一部として使用する.
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