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2013 年度 実施状況報告書

縮小型事前分布に基づくBayes統計理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25330035
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

丸山 祐造  東京大学, 空間情報科学研究センター, 准教授 (30304728)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードミニマクス性 / スパース推定
研究概要

平成25年度は,ミニマクス性とスパース性を併せ持つ推定量の構成に集中して研究した.具体的な問題は,d変量正規分布の平均ベクトルの二乗損失関数のもとでの推定問題である.d>=3のときには,Stein現象が生じて,最尤推定量は非許容的になる.このときJames-Stein positive-part推定量(JSPP)は1つの改良型推定量として知られている.JSPP推定量をモデル選択の枠組みで考えるとき,null modelかfull modelの二択になっていることが欠点だと考えられる.Zhou and Hwang (2005, Annals)は,縮小関数をl_2 normの関数でなくl_p normの関数とすることによって2^d個の候補からのモデル選択を可能にし,また同時にミニマクス性を持つ縮小型推定量を提案した.私は,Zhou and Hwangの結果を拡張して,彼らがpに課していた制約を除き,任意の正なるpを用いたl_p normの関数で推定量を構成できることを示した.James-Stein positive-part推定量は,経験ベイズ推定量として解釈できる.Zhou and Hwangも彼らの推定量がある種のベイズ推定量として解釈できることを示したが,不完全である.l_p normを縮小関数とする縮小型推定量のベイズ的解釈を与えることは今後の課題としたい.なお,上に述べた平成25年度に得られた結果は,テクニカルレポートとしてArxivに投稿した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

興味深い理論的な結果は得られたが,研究テーマであるベイズ統計的推測の観点から,適切な解釈がまだ得られていないこと.

今後の研究の推進方策

既に得られた理論的結果にベイズ統計的解釈を与えることを目指したい.

次年度の研究費の使用計画

アメリカへの出張(ラトガース大学,ペンシルバニア大学)を先方の都合によりキャンセルした.
2014年度において,2013年度にキャンセルした出張を含め,いくつかの海外出張の旅費として使用する.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Posterior odds with a generalized hyper-g prior.2014

    • 著者名/発表者名
      Edward, I. George and Yuzo Maruyama
    • 雑誌名

      Econometric Reviews

      巻: 33 ページ: 251-269

    • DOI

      10.1080/07474938.2013.807181

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Improved robust Bayes estimators of the error variance in linear models2013

    • 著者名/発表者名
      Yuzo Maruyama and William E. Strawderman
    • 雑誌名

      Journal of Statistical Planning and Inference

      巻: 143 ページ: 1091-1097

    • DOI

      10.1016/j.jspi.2013.01.007

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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