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2014 年度 実施状況報告書

縮小型事前分布に基づくBayes統計理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25330035
研究機関東京大学

研究代表者

丸山 祐造  東京大学, 空間情報科学研究センター, 准教授 (30304728)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード統計数学 / 統計科学 / ベイズ統計学
研究実績の概要

平成26年度は,正規線形回帰モデルにおけるベイズ統計学に基づくモデル選択問題を主に研究した.この問題において典型的に想定される事前分布として,Zellnerのg-priorがある.この事前分布は,その事前分散共分散行列が説明変数行列に依存するという性質を持つ.結果として,周辺尤度が解析的に計算可能であり,その計算可能性は最終的な選択規準であるBayes Factorにも引き継がれるという長所を持つ.例えば,Maruyama and George (Annals of Statistics, 2011)はその性質を最大限に利用している.
Bayes Factorの理論的なJustificationとして,サンプル数nが十分大きい場合の一致性がある.Maruyama and George (2011) では,説明変数の数pを固定した下で一致性を議論したが,pがnとともに増えるような状況における一致性については必ずしも結果が知られていなかった.今回,Michigan Technological UniversityのWang氏との共同研究として,pも大きい状況における一致性に関する結果を導出した.特にpがnの線形関数である場合は,本質的にAnalysis of Varianceにおいて,水準数が大きい場合に対応する.この場合には,モデル間のある種の距離が小さい場合に一致性を持たない場合が生じることが興味深い.
一連の研究結果は雑誌Bernoulliに掲載されることになっている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ある一定の水準以上と考えられる理論的結果は得られた.ただし,必ずしも一般的な問題設定とは言えないので,さらに努力する.

今後の研究の推進方策

現時点で2件の国際会議に招聘されており,これまでの2年間で得られた研究成果を発表予定である(2015年6月と7月).また,アメリカ・ラトガース大学のStrawderman教授との科研費のテーマに関する共同研究のため先方を訪問予定である.これらの旅費として,研究費を支出する.

次年度使用額が生じた理由

共同研究のために計画していた2件の外国出張が,先方の都合(健康的理由)のために平成27年度に延期された.

次年度使用額の使用計画

平成26年度において延期となった外国出張に使用する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 2件)

  • [雑誌論文] Consistency of Bayes factor for nonnested model selection when the model dimension grows2015

    • 著者名/発表者名
      Min Wang and Yuzo Maruyama
    • 雑誌名

      Bernoulli

      巻: 21 ページ: 100-200

  • [雑誌論文] Robust Bayesian variable selection in linear models with spherically symmetric errors2014

    • 著者名/発表者名
      Yuzo Maruyama and William E. Strawderman
    • 雑誌名

      Biometrika

      巻: 101 ページ: 992-998

    • DOI

      10.1093/biomet/asu039

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Inadmissibility of the best equivariant predictive density in the unknown variance case2014

    • 著者名/発表者名
      Aurelie Boisbunon and Yuzo Maruyama
    • 雑誌名

      Biometrika

      巻: 101 ページ: 733-740

    • DOI

      10.1093/biomet/asu024

    • 査読あり / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-05-27  

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