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2015 年度 実施状況報告書

縮小型事前分布に基づくBayes統計理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 25330035
研究機関東京大学

研究代表者

丸山 祐造  東京大学, 空間情報科学研究センター, 准教授 (30304728)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード統計学 / ベイズ統計学
研究実績の概要

平成27年度は,分散未知の場合の多変量正規分布の平均ベクトルの推定問題に注力した.この設定においても,3次元以上の場合にスタイン現象が生じることが知られており,自然な推定量を改良するミニマクス推定量のクラスが知られている.一方,(特にミニマクス推定量であり,かつ)一般化ベイズ推定量の許容性に関する結果は知られていない.これは分散既知の場合の一般化ベイズ推定量の許容性について,完全な結果が得られていることとは対照的であり,より現実的な設定である分散未知の設定における,一般化ベイズ推定量が許容的であるための十分条件に興味が持たれてきた.この問題に対して,考え得る一つのアプローチとして,スタインのリスクの不偏推定量に基づく方法があり,少なくとも許容的であるためのある種の必要条件が得られる.我々はその必要条件を満たすことをquasi-admissibilityと定義して,quasi-admissibleとなる一般化ベイズ推定量に関する様々な性質を得ている.もちろんquasi-admissibilityは許容性よりも弱い良さの基準ではあるが,分散既知の場合にquasi-admissibleでかつ一般化ベイズであれば,許容的であることが示されるため,見込みのあるアプローチであると考えている.近いうちにこれまで得られた結果をまとめて学術雑誌に投稿予定である.また同時にArxivにも置く予定である.この研究はアメリカ・Rutgers大学のStrawderman教授との共同研究であり,平成27年度においては2度先方を訪問して共同研究を遂行した.平成28年度も先方を訪問して共同研究を行う予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の大きな目標を達成できていないが,ある側面については理論的に望ましい結果を得たため.

今後の研究の推進方策

外国人研究者との共同研究であり,先方を訪問して研究成果を上げるべく努力する.

次年度使用額が生じた理由

共同研究先(アメリカ)への出張に関して,先方との都合が合わず,回数と日程を減らした.

次年度使用額の使用計画

共同研究先(アメリカラトガース大学,ペンシルバニア大学)に出張する.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 2件)

  • [雑誌論文] スタイン・パラドクスとベイズ理論2015

    • 著者名/発表者名
      丸山 祐造
    • 雑誌名

      日本統計学会誌

      巻: 45 ページ: 143-170

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Inadmissibility of the best equivariant predictive density in the unknown variance case2015

    • 著者名/発表者名
      Yuzo Maruyama
    • 学会等名
      2015 ICSA China Statistics Conference
    • 発表場所
      Shanghai Jianguo Hotel, China
    • 年月日
      2015-07-06 – 2015-07-07
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] lp-norm based James-Stein estimation with minimaxity and sparsity2015

    • 著者名/発表者名
      Yuzo Maruyama
    • 学会等名
      3rd Meeting on Statistics
    • 発表場所
      Athens University, Greece
    • 年月日
      2015-06-24 – 2015-06-26
    • 国際学会 / 招待講演

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公開日: 2017-01-06  

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