| 研究課題/領域番号 |
25330044
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| 研究機関 | 明治大学 |
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研究代表者 |
田野倉 葉子 明治大学, その他の研究科, 准教授 (60425832)
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| 研究分担者 |
佐藤 整尚 東京大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (60280525)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 金融危機 / 構造変化 / 統計的モデリング / 時系列解析 / 情報が不十分な現象 |
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| 研究実績の概要 |
研究3年目の今年度は，昨年度整備したデータベースおよび先行研究の検証に基づいて，研究の成果をまとめる方向の検討にはいった．1. 昨年度に拡充したデータベース（先進国，新興国など世界各国の主要な経済統計とさまざまな金融市場価格の時系列データ，およびオンラインデータサービスの提供による収集困難なデータ）を定期的に更新して最新のデータベースを維持することに努め，タイムリーな分析環境を整えた．これによりさまざまな研究手法の検証を実施することができた．2. これまでの研究手法を拡張し，さまざまな実証研究を行うことで手法の有効性を確認し，これらの成果をまとめた形で著書を執筆することができた．3. 本研究の研究体制で開発した分布フリーインデックスおよび研究成果をホームページで公開し，定期的な更新を視野に入れたシステムの構築を検討した．4. 本研究のデータベースでは，月次または四半期ごとの経済指標データに対して金融市場価格は日次で採録しているが，両者の情報をできる限り取り入れるために頻度の異なるデータの統計的統合手法の開発の検証を行った．5. 金融危機およびバブルに関する理論および実証の先行研究から，現象の特性を把握する統計的モデリングの可能性を検証した．不動産市場や企業業績を考慮した株式市場分析など研究の範囲を広げた．本研究の意義は，2008年の世界的経済危機をもたらした従来の景気循環にない急激な環境変化について，理論的裏付けに拘らないデータに基づいた統計的手法で解析を行い，従来の経済学に基づいた方法と比較することで総合的に有益な情報を抽出することであり，さらにはマクロ経済指標と金融市場価格を混合した解析はデータの加工方法および頻度の違いの問題があるが，頻度の高い情報をできるだけ取り込むためにこの問題に取り組み，統計的な枠組みにおいて統合した分析手法の構築を目指すことである．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの研究手法を拡張しさまざまな実証研究を行うことで手法の有効性を確認し，成果をまとめて著書を執筆することができた．また，不動産や株式のローカルな市場からの情報を取り入れるためにさまざまな解析方法を検討し，研究の幅を広げた．さらに統合的なモデリングを行うために，月次または四半期ごとの経済指標，日次の金融市場データといった頻度の異なるデータに基づく情報を統合する手法の開発を検討している．また，オンラインデータを取り込んでモデルにあてはめる更新システムについてはデータのフォーマットを重視して自動化するデザインの検討を進めている．これらの研究を集約させることが今後の課題として残っている．
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| 今後の研究の推進方策 |
さらに統合的なモデリングを行うために，月次または四半期ごとの経済指標，日次の金融市場データといった頻度の異なるデータに基づく情報の統合手法を開発する．また，オンラインデータを取り込んでモデルにあてはめる更新システムについてはデータのフォーマットを重視して自動化するデザインを確定する．最新の経済・金融環境に直結する情報をいち早く吸収し，統計的モデリングのさらなる改良を目指す．最終的には，統計的手法に基づく金融危機（あるいはバブル）の研究を集約する．
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| 次年度使用額が生じた理由 |
今年度の研究計画はほぼ順調に遂行できたが，当初予定額より少ない支出であったため少額の次年度使用額が発生した．
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| 次年度使用額の使用計画 |
次年度の研究計画に従い，引き続きデータや係資料収集や調査および研究発表に活用する．
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