研究課題/領域番号 |
25330055
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
馬場 敬信 宇都宮大学, オプティクス教育研究センター, 教授 (70092616)
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研究分担者 |
大津 金光 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00292574)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 計算機システム / 自動並列化 / CPU/GPU混載プロセッサ |
研究実績の概要 |
本研究は、マルチコアCPUとGPUを内蔵するヘテロジニアスアーキテクチャの普及を見据えて、それぞれ特徴的なアーキテクチャを活用してプログラムの高性能化を行うための自動並列化システムの実現を目指すものである。このため、ユーザには使い慣れた逐次的なプログラムの記述を可能としつつ、実行時のプロファイル情報を活用してソースレベルで自動並列化を行うことを可能とする。この研究目的に沿って、平成27年度においては、以下の(1)から(4)の研究を実施した。 (1)CPU/GPU混載システムにおける並列化の課題抽出-具体的な課題として、ループを多用し、負荷の重い計算を行う計算機合成ホログラムやNAS Parallel Benchmarks等のプログラムを対象に並列化の技術的課題を明らかにした。 (2)Valgrindを用いたプロファイリングシステムを活用した自動判定法の検討-平成26年度までの研究で試作したプロファイリングシステムをNAS Parallel Benchmarksに適用してホットループを検出しマルチコアCPU、GPUのいずれが適するかを自動判定する方法を検討した。 (3)プラットフォームの違いによる影響の検討-(2)の自動判定に対して、異なるプラットフォームが与える影響について検討した。 (4)外側ループに対するプロファイリング機能の実現-最内ループに限定した並列化では限界があることから、外側ループでプロファイリングする方法を検討し、プロファイラの機能に反映した。 以上の成果は、国際会議や学会大会において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画に沿って、プロファイリングシステムの構築を進め、これをCPU/GPU混載プロセッサに適用して並列化の効果を具体的に明らかにすると共に、外側ループにまで視野を拡げ並列化の可能性を検討するなど発展的に進めているため。
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今後の研究の推進方策 |
CPU/GPU混載プロセッサを対象とした自動並列化の実現を目指す基盤的な研究として、自動並列化とそれに必要なプロファイル情報との相互関係を明らかにすることが重要と考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
マルチコアCPU/GPU混載プロセッサを2台購入する予定であったが、本科研費でこれまで購入したものと合わせ1台で対応可能であったため1台分の購入を先送りしたため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度において先送りしたマルチコアCPU/GPU混載プロセッサを購入する予定である。また、研究成果の報告にも積極的に活用したい。
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