研究課題
「プログラム言語Rubyの組込みシステム開発への適用と高性能VMの開発」の課題達成のため,研究開発を行った.利用研究実績として,(1)高性能VMの開発,(2)軽量Rubyを利用した組み込みソフトの有効性が達成された.(1)高性能VMの開発について,オープンソースとして公開されているmrubyに適応した別実装のVMを開発した.従来のmrubyが約400KBのメモリを必要とするのに対して,開発したVM(mruby/cと命名した)は約40KBで動作する.コンパクトな実装となり,それに伴いVMの初期化及び起動にかかる時間も,約50分の1になった.これにより,従来のmrubyでは難しかった割り込み処理にも利用できる可能性が見えた.また,VMの並行実行も可能とし,OSに依存せずに複数のプログラムを実行できるようになった.(2)軽量Rubyを利用した組み込みソフトの有効性について,VMが使用するメモリと実行時間について評価実験を行い,メモリ量は約10分の1,起動時間は約50分の1,となった.反面,実行速度は20%程度遅くなった.このことから,小型のプログラム実行(例えばイベント処理など)には向いていると判断できる.
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)
情報処理
巻: 12 ページ: 1178-1181
Computational Science and Its Applications (ICCSA), FiSTA
巻: 1 ページ: 27 - 32
10.1109/ICCSA.2015.22