| 研究課題/領域番号 |
25330089
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 東京理科大学 |
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研究代表者 |
滝本 宗宏 東京理科大学, 理工学部, 教授 (00318205)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | コード最適化 / コンパイラ / GPU / LLVM / コンパイラ共通基盤 / GPGPU / CUDA / OpenCL |
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| 研究概要 |
本研究では，コンパイラ共通基盤COINSの中間表現LIRから，GPU用コードを生成できるLLVMの入力表現，LLVM-IRを生成することによって，COINS上でGPU向けコード最適化を開発できる環境を実現することを目的としている．
本目的達成に向けて，平成25年度では，次のことを行った．
1. LLVM-IRの調査．
2. COINSの中間表現LIRをLLVM-IRに変換する変換器lir2llvmの実現．
3. COINSとLLVMを組み合わせた環境における，最適化の効果の検証
1と2に示すように，LIRからLLVM-IRへの変換器を実現した．実現した変換器は２種類であり，１つは，通常形式のLLVM-IRコードを生成するものであり，もう１つは，SSA形式のLLVM-IRコードを生成するものである．これらの振舞いは，SPEC2000ベンチマーク上で検証し，正常に動作することを確認した．また，3に示すように，実現を目指しているコード最適化のロード命令集約とスカラ置換を含めた，COINSの多くの既存最適化が，正常に動作することもSpec2000ベンチマークで確認した．実現したlir2llvmは，CUDA用の修飾子に対応していないが，OpenCL用の修飾子も考慮しながら，検討中である．一方で，ロード命令集約やスカラ置換を適用したLIRが，正常にLLVM-IRに変換でき，生成コードが，正常に動作することを確認しており，研究の進捗は，順調と言える．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画では，平成25年度までに，CUDAの動作修飾子を含めたLIRからLLVM-IRへの変換器を実現することになっていたが，CUDAが生成するLLVM-IRを確認するのが難しいことが分かってきたので，他のGPU向けの記述法であるOpenCLを用いて，その生成コードを調査中である．このような理由で，当初の予定より，変換器の完成が遅れているが，GPUに関係しない部分は，ほぼ完成しており，平成26年度に予定していた，最終的に実現を目指しているロード命令集約とスカラ置換のLLVM向けの調整を先に行い，既存の最適化の組み合わせによる効果の検証を実施しているので，全体として，順調と言える．
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| 今後の研究の推進方策 |
OpenCLの記述によって，生成されるLLVM-IRの検証を済ませ，GPU向けの修飾子を記述するpragmaの定義を導入する予定である．その上で，現在通常CPU用に実現してあるロード命令集約とスカラ置換を拡張する．
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