研究課題/領域番号 |
25330101
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 達郎 京都大学, 情報学研究科, 教授 (30324677)
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研究分担者 |
新熊 亮一 京都大学, 情報学研究科, 准教授 (70362580)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 同期型交換ネットワークの一般モデルの構築 / 同期型交換ネットワークのアルゴリズムの設計・評価 / 同期型光交換ネットワークのモデル化 / 同期型交通ネットワークのモデル化 |
研究概要 |
GPSや時刻同期プロトコルといった広域に分散した機器同士を高精度で時間同期させるための技術が確立された。これにより、通信ネットワークや交通ネットワークといった交換ネットワークを、同期型を前提に理想的に制御できるようになりつつある。以上の背景をふまえ、本研究では、こういった同期型交通ネットワークに共通の課題であるパケットパッキング技術や同期技術の研究を行なっている。また、光パケットネットワーク技術による光交換ネットワークとロボットカー技術による交通ネットワークを具体的な研究対象として、それぞれの交換ネットワーク固有の特徴も加味しながら、実際に生じうる様々な要求に応えられるようアルゴリズムを改良し、評価を行なっている。 平成25年度は、まず、同期型交換ネットワークに共通の研究課題であるパッキングアルゴリズムの設計、評価を行なった。次の手順で研究を進めた。1) 同期型交換ネットワークの一般的なモデルを構築した。具体的には、システムが時間スロット化されており、時間スロットに基づいてパケットの送信やスイッチングが行なわれることである。また、ラダー型やメッシュ型のトポロジが使用されやすいこともモデルに含まれる。 2) パケットをタイムスロットに詰め込むパッキングアルゴリズムを設計した。具体的には、経路は距離と負荷を最小化するように選択されると仮定し、空きスロットが生じないようにパケットを詰め込むアルゴリズムである。3) パッキングアルゴリズムを数値計算により評価した。4) 設計したアルゴリズムを様々な要求に応じた制御ができるよう改良した。具体的には、現実的な光交換ネットワークと交通ネットワークのモデルに適用するための改良を行なった。5) 改良されたアルゴリズムを数値計算により評価した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書に記載した研究計画のとおり進められたため。また、数値評価により、提案するアルゴリズムの有効性を示すことができたため。また、学会での研究発表も複数を行なうことができたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、光交換ネットワークと交通ネットワークという2つの応用先それぞれに関して、アルゴリズムの改良とシミュレーションによる評価を行なう。以下、具体的に述べる。 i) 光交換ネットワークについては 1.同期型光交換ネットワークのモデルを構築する 2.平成25年度に設計したパッキングアルゴリズムを光交換ネットワーク固有の特徴を加味して改良する 3.光交換ネットワークのシミュレータを構築する 汎用の通信ネットワークシミュレータを拡張して構築する予定である 4.設計したアルゴリズムの評価を行なう。 ii) 交通ネットワークについては 1.同期型交通ネットワークのモデルを構築する 2.平成25年度に設計したパッキングアルゴリズムを交通ネットワーク固有の特徴を加味して改良する 3.交通網のシミュレータを構築する 汎用の交通ネットワークシミュレータの1つを拡張して構築する 4.設計したアルゴリズムの評価を行なう。
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