研究課題
本年度(平成27年度)は,平成25年度,平成26年度までで研究を進めてきた秘密分散法に基づくセキュア分散転送を用い,相異なる暗号化データであるシェアの転送方法について,ブルームフィルタならびに分散ゲートウェイを用いたシステムの全体像について示すとともに,ゲートウェイの選定方法やデータ転送の仕方により,転送データの安全性やデータの到達率が異なることを実験的に確かめ,多岐にわたる無線センサネットワークの利用方法により可能な経路の選択方法が異なり,それによって実現できる安全性などについての考察を行った.また,局所的な制御パケットのブロードキャストを用いることで,各ノードがネットワーク全域の接続状態や各ノードの位置情報を持つことなく,無線マルチホップ通信を行う際の盗聴攻撃に対しても有効な手法が実現可能であることを示した.無線マルチホップ通信における盗聴攻撃への対策は,他の手法では,ネットワーク全域の接続状態や送受信ノードの絶対的な位置情報をもつ場合を想定した提案手法が考えられていたが,我々の提案手法ではそのような仮定に基づかなくとも有効な経路制御が可能である.これらの手法やシステムについて,(日本)国内の研究会や国内・海外で開催される国際会議で発表し,一部の手法については評価を得ている.本年度に発表した手法については,考察を進めていき,学術論文への採択などに結びつくよう準備や改良を続けている.また,一部の研究については海外の研究者への紹介を行い,将来的な研究シーズとして共同研究ができるような枠組みが準備できるよう研究を進展させているところである.
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (7件) 産業財産権 (1件)
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