研究課題
本研究の目的は、Peer-to-Peer(P2P)システムにおいて、応用プログラムの多重実行によりシステムの信頼性および可用性を向上する場合に、システム全体の消費電力を低減できるように応用プログラムを多重実行するためのピアグループを選定するアルゴリズムを提案することである。平成27年度は、構築したシミュレーション環境を用いて、平成26年度に実装したピアグループの選定アルゴリズムおよび不要な応用プログラムの多重実行を停止する方式の評価を継続して実施した。この結果、平成26年度に実装したピアグループの選定アルゴリズムでは、アルゴリズム実行前にクライアントピアが対象となるサーバピアの状態を取得する必要があり、このサーバ状態の取得のための通信中に発生するサーバピア上での応用プログラムの状態変化により、サーバピアの消費電力と応用プログラムの応答時間の推定が不正確となる場合があることが分かった。実環境を考慮した場合、この誤推定の影響がシステム全体の消費電力に大きく影響することから、平成27年度は、クライアントピアとサーバピア間で応用プログラムの状態を確認するための通信をすること無く、サーバピアの消費電力と応用プログラムの応答時間を推定できるようピアグループの選定アルゴリズムを改良した。また、改良したピアグループの選定アルゴリズムの実装とシミュレーション環境を用いた評価を行った。
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International Journal of Communication Networks and Distributed Systems (IJCNDS)
巻: Vol. 15, No. 4 ページ: 366-385
http://dx.doi.org/10.1504/IJCNDS.2015.072401