| 研究課題/領域番号 |
25330120
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 立命館大学 |
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研究代表者 |
横田 裕介 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (70303881)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | センサネットワーク / 動的再構成 |
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| 研究概要 |
2013年度は，提案システムにおけるハードウェア開発に関しては，プロトタイプシステムの基本構成内容の検討を行い，ほぼ確定した．ノード本体部分にはArduino，動的再構成機能を提供するデバイス部分にはPSoC 1またはPSoC 5LPを用いるものとする．提供する動的再構成機能としては，まずセンシング精度およびサンプリングレートの変更機能を目標とすることにした．これは，これまでに行ってきた斜面防災システムの研究において，重要な要件として挙げられていたことが大きな理由である．次に実現を目指す機能として，コプロセッサ機能を挙げる．これは，現在我々が研究・開発を進めている応用システムにおいて，ノードの役割の多様性および動的な役割の変更のサポートが重要であることが明らかになってきていることによる．ノードの役割の違いは必要とされるデータ処理能力の違いとなる．システム稼働中に動的にノードの役割が変更され，求められるデータ処理能力が大幅に高くなった場合，本提案システムを用いて動的にコプロセッサ機能を追加することによって，柔軟な対応を実現することができる．
また，ハードウェア設計の作業と並行して，センサネットワークを用いた応用システムに関する研究を進めた．その一つにセンサネットワークシステム上でモバイルエージェント機能を実現するものがある．センサノード上でモバイルエージェントを稼動させることは，ソフトウェアレベルでの動的な機能変更の手法としては，もっとも柔軟性が高く，高機能である一方で，実装の難易度が高いものでもある．その主な理由としてはセンサノードの計算資源の制約が挙げられるが，本提案システムを統合し，ハードウェア・ソフトウェア両面から動的な機能変更をサポートすることで，十分な機能を持つモバイルエージェントを実現できるようになると見込んでいる．
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度の計画として挙げていたハードウェア開発とシステムソフトウェア開発のうち，ハードウェア開発フェーズにおいていくらかの遅れが生じている．
その理由の一つとしては，今回採用することを決定したPSoCというデバイスの持つ特性が挙げられる．PSoCはFPGA等と比べるとハイブリッド型の特異な構成になっており，あらかじめ用意された機能を適切に活用することで比較的容易に高度なハードウェア機能を実装することが可能である一方，その複雑な構成を理解し，開発を行うまでに必要な学習負担がそれなりに大きい．トータルでの開発期間を考えた場合，PSoCを用いることがもっとも適切であると判断したものの，開発のための学習に時間を要している状況である．また，開発を担当している学生が，事情により年度途中で一時的に活動を中断することになったことも理由として挙げられる．現在は活動を再開しているため，今後は順調にハードウェア開発を進めることができると考えている．
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| 今後の研究の推進方策 |
基本的な研究計画の手順については，当初の予定に従って進めていくことを考えている．ただし，ハードウェアプロトタイプの開発に遅れが生じているため，本年度はまずハードウェアプロトタイプの実現と，その動作検証作業に重点を置いて進めていきたい．
また，本研究では，ここで提案するシステムを活用する，応用システム研究との連携が重要である．本研究の成果を発表する際には，具体性を持つ応用システムにおける活用について取り上げ，その有用性を示すことが求められると考えているためである．現在いくつかの応用システム研究を並行して進めているところであるので，これらのシステムにおける活用のシナリオの検討を行うことを予定している．このシナリオの検討結果を，研究計画で挙げている，アプリケーションフレームワークの設計作業に反映させたいと考えている．
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| 次年度の研究費の使用計画 |
「現在までの達成度」とその理由の項で述べたとおり，ハードウェア開発フェーズの作業にいくらかの遅れが生じたことが主な理由として挙げられる．その結果，当初の予定と比べ，機器購入量の減少，対外発表等のための旅費の使用額の減少が生じた．
本年度は遅れが生じているハードウェア開発フェーズを積極的に進めていく予定であるため，基本的にはこのフェーズによって生じる予定であった機器購入および対外発表等による旅費の使用が，本年度に持ち越されて行われることになる予定である．「次年度使用額」として生じた予算はこれに利用することになる．
また，本年度の予定として挙げた研究計画内容については現在のところ当初の予定どおり進めることを考えているため，本年度分としての請求額分の予算はそのまま予定どおり執行したいと考えている．
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