研究課題
本研究では、コンテンツベースの画像検索において、画像セグメンテーションから求められるビジョンキーと呼ばれる新しい概念を導入し、関連情報を検索する際のクエリとして用いる方法を開発した。また、TPO(時と場所と場合)によって変わるユーザの意図を的確に把握し、その要求に沿った検索結果を提示できる、ユーザフレンドリな類似画像検索システムの開発を行い、計算機実験を通して、その有効性を確認した。複数特徴量による相補的利用が問題解決の鍵になると思われる。適合率やF値も重要であるが、登録商標図形検索などにおいて再現率は最も重要なファクターであると考える。大規模データベースの検索結果は羅列的でなく順位づけて提示することが効率がよくなり、その際に提示枚数を増やせば、再現率を高めることは容易であるが、ここでは、提示枚数をできるだけ少なく保ちつつ、高再現率を目指した。平成28年度には、2値画像検索に利用する領域ベースの形状記述子を用いたシステムを提案し、その有効性を検証するために、MPEG-7 CE Shape-1 Part-Bデータセットを用いて計算機シミュレーションを行った結果、ブルズアイスコア63.91%となった。特に、クエリ画像とデータベース画像が類似し、各クラス内であまり差異がない場合、良好な検索結果を示した。また、ユーザの意図を検索結果に反映させるために新たなユーザ意図視覚情報ランキングシステムを提案した。ここでは、ユーザの要求するウェブページと画像間類似度の両方を推定するために埋め込み型マルコフ遷移を採用した。ユーザの関心を理解し、視覚的な画像コンテンツとどのように結び付けるかについて検討し、提案アプローチによるデータ分析と実験を行った。その結果、実世界Yelpソーシャルネットワークを用いて、インターネットユーザのためのWeb画像検索システムの有用性と実効性を確認した。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 4件)
Advances in Intelligent Systems and Computing, Springer
巻: Vol.536 ページ: 247-256
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