研究課題
本研究では,自然環境調査フィールドワークを支援する知識情報抽出・配信・共有機構を構築するための方法論を提案し,本機構の実現により自然環境調査フィールドワークの際に生じる諸問題の解決を図る事を目的とする.平成27年度の主な成果として,下記の提案を行い,当初の研究目標を達成できた.(1) 自然観察記録データ共有システムの実装:モバイル環境で利用可能な,(a)カメラ視野空間への自然観察メタデータの記録,(b)地理情報システム上での自然観察メタデータ可視化, (c)自然観察メタデータの統合を行う自然観察記録データ共有システムを実装し,デモにより有用性を検証した.(2) 自然環境調査フィールドワークのための画像検索システムの実装と機能改善:自然環境画像を対象としたスケッチ画像検索を実装し,(a)タブレット端末対応、(b)位置情報に基づいた画像検索補助機能, (c)指ジェスチャによる入力補助機能などの機能改善を行い,実現可能性を検証した.(3) 有用な知識を持ったフィールドワーカ発見のための特徴抽出方式:フィールドワーカの調査活動報告をオンライン共有リポジトリ上で実施することを前提にした,グループで活動するフィールドワーカのリーダー性,サポート性,貢献性などの特徴抽出,および調査活動報告のプロジェクト評価を行う方式を新規に考案した.そのための予備研究として,オンライン共有リポジトリであるGitHab上のソースコード共同開発履歴に基づいた開発者特徴抽出手法を提案し,実現可能性を検証した.(4) システム統合:研究期間中に開発を行った基本モジュール群を統合し,自然環境調査のための知識情報配信・共有機構のプロトタイプをクラウド・コンピューティング環境上で実装した.今後の展望として,研究成果として実現したシステムの一般の利用者への公開とともに,実際の自然環境調査における実証実験を検討している.
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Springer Lecture Notes in Computer Science (LNCS)
巻: 1 ページ: 印刷中
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http://www.mkm.ic.kanagawa-it.ac.jp/