倍精度演算の組み合わせで4倍精度を実現する Double-double演算と8倍精度を実現する Quad-double演算を用いてクリロフ部分空間法の収束改善を試みた。 クリロフ部分空間法ではDouble-double演算の使用が効果的だったが、ランチョス法を用いた3重対角化では有効でなく、アルゴリズムによって高精度演算の効果が異なることが判明した。演算コストの高い高精度演算の使用をおさえた異なる精度によるリスタートを用いた混合精度演算では、問題によって有効性が大きく異なり、切り替えポイントの決定を含め、どれか一つの方法でよいという結論にはならなかった。
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