本研究は動詞の意味構造分析とそれが習得に及ぼす影響、教育的示唆などについて明らかにした研究である。具体的には内省分析法の長所と短所、内省分析法を補完する方法、動詞「切る」で明らかになった分析法・意味記述法の他の動詞、他の品詞の意味構造分析への有効性、意味構造、母語の対応語が習得に及ぼす影響、認知言語学的観点から作られた多義語学習辞典の意義と問題点、などについて研究を行った。 その結果、内省分析法は分析する動詞により異なる、内省分析を補う方法に心理実験、コーパス分析などが有効である、習得には多義構造と母語の影響が考えられる、認知言語学的観点からの多義語辞典は有効であることが明らかになった。
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