意図せずにリズムに「乗る」メカニズムを明らかにするため、ヒト及びサルを対象に、繰り返し提示される視聴覚刺激に対して出来るだけ早くボタンを押す連続反応時間課題を用いて行動実験を行なった。刺激のリズムが一定の場合、ヒト、サルともに、ボタン押しを刺激によく同期させた。刺激間隔が偽ランダムに組み合わされたランダム条件でも、刺激が数回リズミカルに提示されると反応時間が短縮した。一定のリズムの後で間隔が長くなると反応時間が延長した。間隔がより短くなった場合は、反応時間は先行するリズムの影響を受けなかった。以上より、両種において、刺激に反応する運動とリズムに乗った運動が独立に制御される可能性が示唆された。
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