研究実績の概要 |
科学捜査における現場での微物の発見を目的として,白色LED及び近紫外LEDなどを光源として用いて撮影し,画像処理により付着物の鮮明化を行うことを,3年間の研究目的としていた.研究過程としては,色成分の分解とテクスチャ画像の構造成分の低減とに分けることができ,初年度である平成25年度は,主に色成分の分解の研究を行い,2年度目である平成26年度は,主にテクスチャ構造成分の低減の研究を行い,3年度目である平成27年度は,実験データの整理を行い研究成果の総括を行う予定であった. 3年度目である平成27年度は,当初予定していた画像処理アルゴリズムの処理手順である色成分の分解とテクスチャ構造成分の低減を,処理手順の順序を逆にすることにより,より良い研究結果が得られるという予想がついたために,処理手順の順序を変更し,画像処理実験を行い,良好を実験結果を得ることができた.先行研究である桶谷他:"主成分分析を用いた繊維汚れの画像鮮明化処理" ,Journal of Textile Engineering, Vol.56, No.4, pp.107-115 ( 2010 - 08 )および桶谷他:"近紫外LED光源を用いた独立成分分析による繊維汚れの画像鮮明化",映像情報メディア学会誌, Vol.64, No.11, pp.1655-1662( 2010 - 11 ) と比較して非常に優れた結果を得ることができた.当初予定していた研究の総括および論文投稿が平成27年度中に行うことができなかった. 現在,実験結果をまとめ,投稿論文原稿を作成中である.また,龍谷大学新春技術講演会のポスターセッションにて地域の経済界の方々に説明すると共に,研究結果公表用のホームページを作成した.
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