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2013 年度 実施状況報告書

楽器の物理モデルに基づく演奏情報の記録システムとその応用

研究課題

研究課題/領域番号 25330245
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神奈川工科大学

研究代表者

西口 磯春  神奈川工科大学, 創造工学部, 教授 (70231503)

研究分担者 徳弘 一路  神奈川工科大学, 情報学部, 准教授 (30114929)
研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2016-03-31
キーワードギター弾弦装置 / ギターの物理モデル / 弦の3次元運動 / モード重ね合わせ法
研究概要

本研究においては,アコースティック楽器の演奏情報の測定・記録システムを開発することを目的としている.本研究における演奏技術の記録システムは,(1)楽器の振動挙動を測定し記録する機能(センサー機能),(2)物理モデルに基づき演奏情報を推定する機能,(3)演奏情報を記録する機能からなる.本研究においては,ギターおよびクラヴィコードを対象とし,この3つの機能のうち,最初の二つの機能について,これまでの技術を更に発展させて高精度化を試みる.
平成25年度は,有弦楽器の物理モデルの精度向上を目指した検討を行った.具体的には,ギターの加振装置の開発を行った.ギターの物理モデルの精度評価のためには,実際の演奏者と同様でかつ再現性のある加振装置が必要となる.これまでに,シリコンゴムと人工骨を用いて指部をモデル化した装置を開発し,良好な再現性を確認しているが,更に自由度を上げ,汎用性を向上させるために,これまでの重力式では無く,モータ制御の駆動機構を試作した.また,クラヴィコードについては,同じ発音原理を有する実験装置による検討を行った.この装置では,ブリッジ部に力センサーを有する.
以上は実験的な検討であるが,これと平行して,モード重ね合わせ法に基づく弦振動解析コードの開発を行った.このコードでは,通常の弦の横振動と縦振動(弦の長手方向の振動)との連成を考慮しており,3次元的な運動を解析することが出来る.開発中の解析コードと汎用の有限要素解析コードとの比較により,その精度を検証した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本研究では,演奏情報の測定・記録システムについて,(1)楽器の振動挙動を測定し記録する機能(センサー機能)および(2)物理モデルに基づき演奏情報を推定する機能を中心に検討する計画となっている.平成25年度は,(1)に関しては,2次元ピックアップの小型化の検討,(2)に関しては,重ね合わせ法に基づく弦振動解析コードの開発とその精度の検証のための実験装置の開発を行うことになっていた.
概ね計画通りであるが,平成25年度中に完成を目指していたギター弾弦装置が,現時点では開発途中である.これまでの重力による駆動をモータ駆動に変更した装置を設計・製作したが,駆動精度が十分ではなく,駆動部の再検討を行っている.

今後の研究の推進方策

ギター弾弦装置の開発が当初予定と比較して若干遅れているが,他の部分は順調であり,基本的には当初の計画通り研究を実施していく予定である.ギター弾弦装置については,駆動モータと制御プログラムの変更等を検討している.

次年度の研究費の使用計画

ギター弾弦装置の開発が当初計画通りに終了しなかった.このため,当初計画では2013年度中に行う予定であった2次元ピックアップの製作を延期したことによる.
2次元ピックアップの製作費にあたる約20万円を2014年度に繰り越し,使用する計画である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] スネアドラムヘッドにおけるヘッドの状態と演奏者のスキル

    • 著者名/発表者名
      徳弘一路
    • 学会等名
      日本人間工学会第22回システム大会
    • 発表場所
      八王子セミナーハウス

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公開日: 2015-05-28  

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