研究課題
1.ランキング予測・ジョブスケジューリング等におけるオンライン意思決定問題は順列のオンライン予測問題として定式化できる.本年度はフィードバックが制限された状況下,および(2)順序が制限された状況下,それぞれに対して頑健なオンライン順列予測手法を開発し,その予測性能の性能保証を解析した.2.行列のオンライン予測問題とは予測者の意思決定が行列に基いてなされる問題である.例としてオンライン協調フィルタリング問題,オンライン勝敗予測問題,オンライン最大カット問題などがあげられる.これらの問題に共通する点として,各試行の損失は損失行列との内積によって与えられ,しかも損失行列が疎であるという事が挙げられる.本研究では対数行列式を正則化項に用いたオンライン行列予測手法を開発し,その性能の理論的解析を行った.特に,オンライン協調フィルタリング問題に対しては,ある意味で最適な性能を達成する事を示した.3.その他の研究として,連続な状態空間で評価関数が凸関数の場合におけるオンライン教科学習手法を開発し,理論的・実験的評価を行った.
2: おおむね順調に進展している
申請者らは順列のオンライン予測に関して(1)フィードバックが制限された状況下,および(2)順序が制限された状況下,それぞれに対して頑健なオンライン予測手法を開発し,その予測性能の性能保証を達成した.以上の成果は本研究課題の掲げる離散構造のオンライン予測基盤技術の重要な構成要素であり,おおむね順調に進展しているといえる.
本研究課題の掲げる離散構造のオンライン予測基盤技術の確立のため,以下の研究を進める.1)順序に関する確率モデルのオンライン推定とその応用(2)オフラインーオンライン変換技術の効率化(3)本研究課題の成果の総括
他の研究資金から旅費等を負担したため.
ソフトウェア増強・サーバ強化および海外出張旅費等で使用予定である.
すべて 2015 2014 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) 備考 (1件)
Proceedings of the 6th Asian Conference on Machine Learning (ACML 2014)
巻: JMLR W&CP 39 ページ: 250-265
Proceedings of the 25th International Conference on Algorithmic Learning Theory (ALT 2014)
巻: LNCS 8776 ページ: 215-229
10.1007/978-3-319-11662-4_16
Proceedings of European Conference on Machine Learning and Principles and Practice of Knowledge Discovery in Databases (ECML/PKDD 2014)
巻: LNCS 8725 ページ: 354-369
10.1007/978-3-662-44851-9_23
http://www.i.kyushu-u.ac.jp/~hatano/pubs-j.html