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2015 年度 実施状況報告書

歴史知識学における史料の知識化・構造化フレームワークの構築

研究課題

研究課題/領域番号 25330269
研究機関法政大学

研究代表者

赤石 美奈  法政大学, 情報科学部, 教授 (60273166)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2017-03-31
キーワード概念構造 / 歴史知識学 / 視覚化
研究実績の概要

本研究では、大量の編年型データを対象とし、そこに含まれるトピックや付与されたメタデータの経年変化を視覚化することにより、漠然と認識していたことを数値的に確認したり、新たな発見のための気づきを得ることを支援するための解析ツールを開発することを目的として研究を進めた。連続する時間に裂け目を入れることにより、本来、存在しない不連続面が生じ、事象に対する様々な見せ方を提示できると考え、そのようなシステムの設計・及び開発を行い、膨大な歴史史料をはじめとして、ニュースやブログ、Twitterなどの様々な編年型データに適用し、システムの有効性について検証してきた。
平成27年度は、計画の最終段階として、「概念構造の経年変化」に焦点をあて、蓄積された編年データから、ボトムアップに構築される概念を体系化するための手法について研究を行い、実装した。
長期間にわたるデータを扱う場合には、社会構造の変化や、生活・文化の発展に伴い、概念(意味)の変化や概念構造(他の概念との関係)の変化が生じる。動的に変化する概念や概念構造を扱う仕組みを設計し、これを実装した。
また、概念や概念構造の変化を視覚化するためのフレームワークについて研究・開発を行った。連続する時間に多角的な裂け目を入れることで現れてくる様々なパターンを視覚化し、新たな知見や様々な解釈を創発するシステムの開発を行った。
上記のシステムを、歴史史料(大日本史料)に適用し、有用性を確かめるとともに、近年の編年型データとして毎日新聞社のデータ集に対しても適用し、様々な時代のデータに対しても、汎用的に用いることの可能なフレームワークであることを確かめた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

長期(約2年)にわたる家族の病気と事故による怪我のため、研究が断続的に中断されてしまい、予定期間内に計画していた内容の研究を進めることができなかった。

今後の研究の推進方策

当初予定していた、(1)編年型データ解析プロセスモデルの構築、(2)関係分析と関係変化可視化フレームワーク、(3)概念構造の経年変化の解析と視覚化フレームワークの構築に関しての研究・開発は、ほぼ終了した。
これらの基盤技術を統合した応用システムの構築を進めるとともに、最終的な研究成果をまとめて国内・国際会議において発表するとともに論文にまとめる。

次年度使用額が生じた理由

長期に渡る、家族の病気、及び事故による怪我のため、断続的に研究が中断され、研究の進捗に遅れたが生じた。このため、期間延長申請書を提出し、研究発表用の費用を次年度に繰り越すことが認められた。

次年度使用額の使用計画

研究成果発表として、国際会議での発表と論文誌への投稿への費用とする予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 概念関係の時間的構造変化の可視化2016

    • 著者名/発表者名
      谷合裕子,赤石美奈
    • 学会等名
      情報処理学会 第78回全国大会
    • 発表場所
      慶応義塾大学(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-03-10 – 2016-03-12
  • [学会発表] 概念階層の時間的変化の視覚化2015

    • 著者名/発表者名
      谷合 裕子、赤石 美奈
    • 学会等名
      人工知能学会・ことば工学研究会
    • 発表場所
      千葉大学(千葉県千葉市)
    • 年月日
      2015-12-18 – 2015-12-19

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公開日: 2017-01-06  

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