本研究では、統合された知識を分解・再編成することで新しい知識を生み出し、「歴史知識学」を発展させるためのシステムの設計・開発を行った。 まず、膨大な編年型データを抱える学問分野である歴史学を対象に、歴史学者のニーズや思考プロセスについて考察を進めながら、編年型データ解析の基本システムの設計・開発を行った。次に、概念を表す言葉の意味の変化を捉えるために、概念の体系化を行い、時間変化に伴い動的に変化する概念体系構造を構築した。さらに、解析結果により得られた新たな視点に基づき、史料の構造化を行い、新たな知見を生み出す歴史編纂技術と統合することにより、『史料の知識化・構造化フレームワーク』を構築した。
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