研究課題
徳島県内の配送業務に携わる企業のインタビューに基づき,実際の業務で解決を必要とされる複雑性を持った車両配送問題のモデル化を行った.また,モデル化した問題の問題例として徳島県内100個所の公共施設を配送先とする問題例を作成した.実際の2地点間の移動時間や移動距離などの情報はゼンリン社のデジタル地図情報から取得して,現実に近い状況を反映した問題を作成した.また,実際の配送現場では,配送中に受けた追加注文に対応するための動的スケジューリングが必要とされる場合が多い.本研究ではこの問題に対する動的スケジューリングのモデリングも行い,動的スケジューリングに対応した最適化手法も提案した.本研究ではモデル化した車両配送問題の解法として,タブー探索とIterated local searchを基本とした探索手法を提案した.作成した問題に開発した手法を適用した結果,妥当と思われる配送スケジュールを得ることができることを確認した.ファミリーレストランなどの飲食店において複数人のグループが料理を注文する時,大抵,それらの料理をできるだけ同時に提供する「同時同卓提供」が望まれる.しかし,多くの注文が殺到する昼時や夕方時には,料理人が注文内容や調理状況を判断して,同時同卓提供を実現するような調理順序を決定・管理することは困難である.そこで,本研究では飲食店において同時同卓提供を実現するための調理業務支援システムを開発した.具体的には,全ての注文内容を元に,同時同卓提供を実現するための料理人ごとの調理スケジュールを生成する方法を開発した.
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計測自動制御学会論文集
巻: 52 ページ: 242-248
Proceedings of the 14th International Conference on Parallel Problem Solving from Nature (PPSN 2016), LNCS 9921
巻: 9921 ページ: 973-983