本研究の目的は数百万個体からなる群れの性質を解明し、それを群ロボットの移動制御に応用することである。その主な成果は以下の三項目である。(1)群れの挙動の相転移の現象に関しては、群れの接続関係の変化に起因することを群れモデルの数値実験により明らかにした。(2)ロボットへの応用のためには各個体の相対的な位置と速度を知る必要があるが、群れの個体間の通信を利用した、生物のような完全に局所的な分散カルマンフィルタフィルタを開発した。(3)群れの相転移現象から得た知見を群れの制御に応用し、巨大群れロボットを維持する能力を向上した。
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