研究課題
本研究の目的は、手術中の医師の表面筋電位と脳波の測定に基づき、手術手技の自動識別を行い、特に医療ミスに繋がりやすい手術手技に対して、通常の操作と異なる操作を検知し、これを医師に提示することにより、単孔式腹腔鏡下手術における医療ミスを防止する、安全手術支援システムを構築することである。最終年度は以下の内容を実施した。[g] 検証実験および評価:構築した安全手術支援システムの有効性の検証を行うため、シミュレーションボックスを用い、結紮操作を行った経験がない被験者5名に、カメラのみの映像下で糸結び動作を5回ずつ行ってもらい、そのときの鉗子操作力データを取得した。その後、本安全手術支援システムによって、操作者本人の鉗子操作力と熟練医による目標値を比較しながら糸結び動作を練習してもらい、練習前と同様に、カメラのみの映像下で糸結び動作を5回ずつ行ってもらい、鉗子操作力を取得した。鉗子操作力が目標値内であれば成功とし、練習前後での成功率の増減を見ることで安全手術支援システムの評価を行った。練習後、どの被験者も目標値内の鉗子操作力で糸結び動作を行える回数が増加し、成功率が上がった。これより、本システムにより、糸結び動作を行う際の適切な力加減を習得でき、本システムを手術の安全性を高めるための多重安全化の1つの対策として利用できると結論する。また、システムの性能向上のため、ドライ・ウェット実験下で縫合操作を行った際の熟練医と研修医の生体信号のデータ収集も行った。9月には、医工連携で共同研究を行っている北海道大学医学部消化器外科Iのリサーチカンファレンスにおいて、本安全手術支援システムについて発表を行った。さらに、開発した単孔式腹腔鏡下手術用支援ロボットの操作性について、および軸力の力覚フィードバックにおける梁理論に基づいたスケーリング方法に関して、国際学会において発表を行った。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (22件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件) 備考 (1件)
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