本研究では、腹部体表周囲上で送受信した音波伝搬時間データに、音波トモグラフィ法を適用することより再現される音速映像をもとに、内蔵脂肪分布や腹筋分布を描出できる腹部断面弾性組成映像法の実現に向けた検討を行った。測定途中の被験者の呼吸や拍動にともなう体の動ごきを、3方向に設置したレーザ距離計によりリアルタイム測定しながら、体表上の目標位置に0.1mmの位置決め精度で音波送受信器を機械移動する自動検査装置を構築した。本研究の最後では、脊椎通過データの判別、腸内ガスの影響、などを中心に、実際の被験者を対象にした臨床評価試験を行った。これにより、本提案法の有効性を検証した。
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