| 研究課題/領域番号 |
25330370
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| 研究種目 |
基盤研究(C)
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| 研究機関 | 滋賀大学 |
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研究代表者 |
梅津 高朗 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (10346174)
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| 研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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| キーワード | 高度交通システム / 信号制御 / 機械学習 / 交通シミュレーション |
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| 研究概要 |
提案方式の検討のため、シミュレーション環境の準備を進めた。また、どの程度の情報でどの程度の制御が可能であるかを見積もるための方法について検討を行った。既存の交通シミュレータを用いて現実的な街路データの上でシミュレーションを走らせ、制御パラメータの算出手法を様々に工夫して最も効率の良い手法を見いだす。算出手法としては、得られた情報を過去のデータを用いて補完した後、シミュレーションによる信号制御結果の見積もりを行う方法や、過去の制御情報を可能な限り収集しておき、蓄積したデータから現状と同様の状況で最良の結果となった制御パラメータを検索するより適応的な方法などが考えられる。
過去に実施した研究で作成したシミュレーションが高速に行え、必要十分な精度を持った車両シミュレーションが実施可能な現実的な車両モビリティモデルを応用して、シミュレーション環境の準備を行った。この方式は、通信プロトコルなどを評価するために、交通シミュレーションにおける車両の加速度の再現性や、車間距離分布の再現性を高める手法であり、本研究課題で必要となる車両挙動の予測には再現精度が足りないと思われるため、さらなる改良を加える必要がある。また、全ての情報をそのままの形で収集することはデータ量の観点から困難であるため、データの抽象化が必要である。これに関しても交通状況を集約し必要最小限の典型的な状況へと簡約化する手法を提案しており、本申請課題においても同様の交通状況のアブストラクションを適用する方式を検討した。
また、本課題以前から継続して研究していた、収集した情報の高精度化手法と、位置推定の高度化に関するサブテーマを設け、それぞれの研究結果を国際会議に投稿し、1件は発表済み、もう1件は採録され発表予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始年度より所属が変更になり、既存の設備の継続利用ではなく赴任先に実験環境などを新たに構築する必要があり、各種シミュレータの手配などを行い、申請時に予定していた通りの研究スタートとはならなかったため。
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| 今後の研究の推進方策 |
候補となりうる推定手法に関して、引き続き交通シミュレータ上に手法を実装し、比較検討を行う。交通状況の再現性が高いとされる交通シミュレータVISSIMを導入し、必要に応じて車両挙動モデルに修正を加えた上で、シミュレーションの実施を繰り返し、それぞれの手法の特性に関して調べる。また、いずれの場合も、1回の信号パラメータ導出のために、多くの車両の挙動パターンについて計算する必要がある。その際に、全ての車両の速度や加速度から、CO2排出量を時間経過について積算して求めることは、計算量の観点から避けたい。そのため、それぞれの車両が停車することになるかどうかなどに車両の将来の状況を簡約化し、止まるであろう回数を最小化する等の目標に従って計算することが望ましい。しかし、計算結果の通りに車両が動くとは限らず、また、停止や発進の仕方によっても実際のCO2の排出量が変わってくるため、予想通りの排出量にはならない可能性もある。そのため、得られたパラメータに基づいた交通シミュレーションの結果より、CO2の排出量を評価する必要があり、簡約化された目標との誤差に関しても影響を評価する必要がある。
また並行して利用可能な通信方式についても検討を進める。以前に行った、現在普及が進んでいる携帯電話網を用いて車両から情報を収集するプローブシステムやスマートフォン、路車間通信方式などに関しする調査結果を元に、それに加えて道路側に設置されたセンサシステムなどに関しても検討を行う。また、実機を用いて通信性能を検証するなど、より詳細な通信環境に関する調査も必要となる。それに加えて情報収集に用いる通信プロトコルに関しても、様々な通信をリアルにシミュレート可能な通信シミュレータScenagieを用いて、どの程度のコストでどの程度の情報収集が可能か検討する。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
導入したハードウェア・ソフトウェアの価格が若干、予定と異なったため。
計算用のサーバなどの導入の際に、元の予算に加えて利用する。
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