非対面取引におけるセキュアスコアリングアルゴリズムの構築

2013 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 25330371
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 研究機関: 山口大学
• 研究代表者: 高橋 雅和 山口大学, 技術経営研究科, 准教授 (20621105)
• 研究分担者: 津田 和彦 筑波大学, ビジネス科学研究科(系), 教授 (50302378)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• キーワード: 通信販売 / 不正検知 / パターン解析

研究概要

本研究は，通信販売における取引のパターン解析をもとにした受注時点での取引の安全度のスコアリングを出荷時の知識として提供し，課題解決の方策とすることを研究目的としている．取引形態を把握するために平成25年度は不正購買顧客情報の分析を行った．その結果以下のとおり論文を作成した．
論文
Hiroaki Azuma, Masakazu Takahashi, Kenichi Yoshida, and Kazuhiko Tsuda: Building Knowledge of Customer Distinction for Safe Transaction in the Mail Order Industry, Proceedings of The Second Asian Conference on Information Systems (ACIS 2013), pp.557-563, 2013
Masakazu Takahashi, and Kazuhiko Tsuda: Towards Early Detections of the Bad Debt Customers among the Mail Order Industry, Electronic Business and Marketing Studies in Computational Intelligence, Vol. 484, pp. 167-176, Springer, 2013

現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究目的は，顧客との取引のパターン解析をもとにした受注時点での安全度のスコアリングを出荷時の知識として提供し，課題解決の方策とすることである．
H25年度は顧客情報について分析を行った．その結果，顧客の特徴を抽出することができた．特徴抽出の結果，論文2本，発表2回を行うことができた．
よっておおむね順調に到達している．

今後の研究の推進方策

取引情報の解析を進めていくなかで，巧妙な取引を数多く発見することができた．その結果，研究成果として論文や発表としてまとめることができた．本研究の根幹であるリスク管理に関わるシステムや管理体制の不備を突く悪質な不正購入を阻止する為の新たな不正購入検知についての必要性は実務において非常に高いことが本研究を通じてわかった．今後においては，実務家の意見を今年度以上ヒアリングする回数を増やし参考にしていく．また，H26年度の目標である住所等記述の特徴抽出について分析を行うともに，不正購買顧客の行動パターン学習モデルの構築を行う．

次年度の研究費の使用計画

取引分析からの特徴抽出を行う際に，リスク管理システムの不備を突いた取引など多種多様な取引形態を発見した．そのために研究成果として特徴抽出結果をまとめあげるのに予定より時間を要した．そのために予定していた学会発表等を変更した結果，当初の予算使用計画の変更を余儀なくされたため．
H26年度において研究成果の発表や実務家からの評価を得るための研究打合せに使用を計画する．

研究成果

• [雑誌論文] Building Knowledge of Customer Distinction for Safe Transaction in the Mail Order Industry (2013)
  • 著者名/発表者名: Hiroaki Azuma, Masakazu Takahashi, Kenichi Yoshida, and Kazuhiko Tsuda
  • 雑誌名: Proceedings of The Second Asian Conference on Information Systems (ACIS 2013) ページ: 557-563
  • 査読あり
• [雑誌論文] Towards Early Detections of the Bad Debt Customers among the Mail Order Industry (2013)
  • 著者名/発表者名: Masakazu Takahashi, and Kazuhiko Tsuda
  • 雑誌名: Electronic Business and Marketing, Springer Berlin Heidelberg 巻: Vo.484 ページ: 167-176
  • DOI: 10.1007/978-3-642-37932-1_12
  • 査読あり
• [学会発表] 言語処理技術を用いた通信販売の注文者情報の名寄せ手法の一考察 (2013)
  • 著者名/発表者名: 津田和彦，髙橋雅和
  • 学会等名: 第5回横幹連合コンファレンス，1C-2-2，システム科学フロンティアにおける新結合・創造(4) 社会サービスと参加型シミュレーション
  • 発表場所: 香川大学（高松市）
  • 年月日: 20131221-20131222
• [学会発表] Building Knowledge of Customer Distinction for Safe Transaction in the Mail Order Industry (2013)
  • 著者名/発表者名: H Azuma, M Takahashi, K Yoshida, K Tsuda
  • 学会等名: The Second Asian Conference on Information Systems (ACIS2013)
  • 発表場所: Phuket, Thailand
  • 年月日: 20131031-20131102