研究課題/領域番号 |
25330399
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
遠山 茂樹 高知大学, 教育研究部人文社会科学系, 准教授 (40335914)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 高知県幡多郡黒潮町 / アンケート調査 / インタビュー調査 / 地域コミュニケーション / 地域メディア / 防災 |
研究実績の概要 |
当初計画では、平成26年度には「1.高知県幡多郡黒潮町町民サンプル500名を対象にアンケート調査(訪問留置法)の実施」、および、「2.地域情報発信主体へのインタビュー調査」を予定していた。さらに、年度末には「3.平成27年度調査向けに高知県安芸郡奈半利町での標本抽出作業」を予定していた。 1.の高知県幡多郡黒潮町アンケート調査については、当初9月実施予定であったが、社会調査員確保に時間がかかり、最終的には11月~12月に現地調査を実施した。実サンプル数は553名。学生アルバイト11名の協力を得て、現地にて11月29日・30日に調査票を配布し、12月13日・14日に調査票の回収を行った。また、町内面積が広大で公共交通機関が未発達な当該地域において自動車でないと対応できないエリアがあり社会調査員では対応困難であったため、一部は郵送による調査を混合して実施した。最終的な調査票回収数は212。しかしながらデータ整理は年度内に終わらず、翌年度も継続作業中である。 2.地域情報発信主体へのインタビューは、2月27日に黒潮町役場の広報誌担当者および町営CATV担当者に対して実施した。ただし、一般住民による地域情報発信(ブログなどによる)を発見できておらず、今後も対象者を探していくことにした。 3.の高知県安芸郡奈半利町における標本抽出作業については、同町選挙管理委員会の協力の下で、研究代表者が2月24日・25日に選挙人名簿からの転記作業を実施し、462名分の名簿を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本調査研究計画(4年計画)において平成26年度は2年目に相当する。当初計画では、高知県幡多郡黒潮町におけるアンケート調査およびインタビュー調査を予定していて、実施時期などにやや遅れが生じたが、概ね予定通りに調査研究を進めることができたと評価している。 アンケート調査実施の時期が予定より遅れた大きな理由は、社会調査員(学生アルバイト)確保がうまくいかなかったことである。当初、9月の現地調査に向けて7月に調査員募集を実施したが、10名募集に対して2名の応募しかなかった。このため、体制を整え直し、10月(2学期開始時期)に再募集するようにし、最終的には11名の調査員とともに11月から12月にかけて現地調査を遂行した。当初予定より現地調査実施時期が遅れたため、データ整理作業も遅れており、年度を跨いでの作業となっている。 地域情報発信主体へのインタビュー調査においては、調査対象者が黒潮町役場関係者に限定されていて、一般住民を探し出すことができず、スノーボールサンプリングによる対象者掘り起しまでに至らなかった。地域情報発信主体については、今後も継続して対象者捜索をしていく予定である。 平成27年度に予定している高知県安芸郡奈半利町でのアンケート調査に向けた標本抽出作業は予定通り終了している。
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今後の研究の推進方策 |
平成27年度の主な予定は、1.高知県安芸郡奈半利町におけるアンケート調査、2.同町の地域情報発信主体へのインタビュー調査、(3)平成26年度調査結果をまとめた高知県幡多郡黒潮町調査報告書の作成・発行・送付である。 1.の奈半利町における調査では前年度の教訓を生かし、4月より調査員募集を開始すると同時に、5月には依頼ハガキ送付、6月にはアンケート回答用紙回収を行うよう、当初計画の前倒しをする予定である。また、回収率を向上させるためにも、アンケート用紙配布は郵送に切り替え、回収を社会調査員訪問によるものへと調査方法の一部を変更する。 2.の地域情報発信主体へのインタビューであるが、奈半利町役場広報誌担当者以外にも、対象者捜索に現地のNPOスタッフの協力を得ながら、可能な限り前倒しで実施するよう計画を調整する。 3.の報告書作成について、データ整理など作業が遅れ気味であるため、長期休業中に集中的に作業するよう予定を組み直していく。必要に応じ、学生アルバイトを活用し、効率化を図る。
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